父親は若い頃

色弱と診断され

免許を取ることを諦めた

野菜が嫌いで

栄養バランスが悪かったので

一時的な事だったらしく

その後の検査で正常だったけど

意地でも免許は取らず

母親が免許を取りましたが

離婚し、定年を迎えるにあたり

合宿免許で取得し

車を買うことに!

僕の勧めはHONDAのラファーガ

マニアックな車ですが

HONDAの技術屋魂が込められた

隠れた名車だと思います

エンジンは直列5気筒のSOHCです

5気筒エンジンはバランス取りが

難しいと言われておりますが

噂ではホンダF1のV10エンジンの

片バンクが基本設計になっていたとか!

実際に凄いエンジンでした

当時、他のメーカーは

2リッターNAはDOHCのハイオクで

140馬力〜150馬力だったのに

レギュラー仕様で160馬力あり

高回転まで綺麗に吹けきります!

振動や息苦しい頭打ち感もない

上質なエンジンでした

フル加速の音も綺麗でしたよ!

これぞHONDA!の圧倒的な技術の

詰まったエンジンでした

それを縦置きフロントミッドシップという

非常に凝った作りも拘りの一つ

縦置きする事で重量物が

車軸の中心近くにあり

重量バランスが素晴らしく

ハンドリングも秀逸でした

FFの頭が重い感覚もなく

サスペンションも

4輪ダブルウィッシュボーンという

当時はスポーツカーの代名詞だった

とっても贅沢な作りでしたね

ほんと乗ってビックリです

当時僕はシビックタイプRでしたが

普段使いや長距離は

ラファーガがダントツに良かった

タイプRのエンジン回さなかったら

街乗りならラファーガのほうが

絶対に速いし快適です

でも最初の車検を迎える時に

父の癌が発覚し

余命6か月の宣告も一緒に聞いた

手術での治療も出来ず

本当に残酷な告知でした

もう乗れないかも知れない車ですが

父親に『車検どうする?』って

聞いたら、申し訳なさそうに

『通してくれ』って頼んできた

宝物だったんだね 

そう言うと思ってたので快諾して

車検を通しました

父親は免許取ってすぐに鳥取に帰省してたし

凄く嬉しそうだったな〜

無口な父が珍しく車を熱く語ってた

入院後は経口食は食べれず点滴のみ

9ヶ月の入院生活となり

結局数回の一時帰宅以外は家に戻れず

一度も運転は出来なかったけど

病院へはラファーガで迎えに行ってました

父親が亡くなりラファーガは

形見となってしまって

見るとやっぱり思い出すので

エンジンの為に月に数回近場に行くだけで

余り動かさなかった

次の車検の時に

借りてた駐車場が高齢者施設にするって

事で手放したけど

今でも思い出に残る良い車でした

今にして思えば

オデッセイ買わずに

ラファーガに乗ったら良かったかもね

30歳ソコソコの蒼い当時の自分からしたら

セダンはオッサン臭いかな?って

変なプライドが邪魔しちゃった

親父が怒ってることがあるとしたら

ラファーガ手放した事かもね

車買うことに迷走しながら

フト思い出したラファーガ・・・

ゴメンな親父


次はほんとどうしよう?

そんな思い入れを持てる

車に出会えるのかな?