始まりは今年7月。
某国営放送の「日曜美術館」でした。
【今度の #日曜美術館 は…】#伊藤若冲 の「釈迦十六羅漢図屛風」。
— NHK びじゅつ委員長 (@nhk_bijutsu) July 12, 2024
この升目描きによる幻の傑作が、2年の歳月を経てデジタル技術で復元されました。よみがえった屛風から知られざる若冲の想いが明らかに。
Eテレ 7月14日(日) 朝9:00https://t.co/Mb9TDk4ftB pic.twitter.com/gZycen5VgT
伊東若冲の幻の作品をデジタル復元した、という内容だったのですが、その作品が印刷博物館内にあるコイシカワクロスで見られるという情報を得まして行ってきました
このコイシカワクロスですが、一般公開は10月以降なのですが8/24.25に先行限定公開があると聞きつけ申込開始とともにポチりました
10分後にはSOLD OUTという人気ぶり
その若冲の作品の「升目書き」というのはどんなものかといいますと、ピクセルアートとも違う。
色は升目に沿って区切られているわけではなく(そういう部分もあり)、方眼紙の上に絵を描いたような感じ。
ただ、その升目の一つ一つの中に四角く色を塗った升目やドットが描かれていて、その数なんと12万個
1つの升目はわずか1cm四方
詳しい画法などは↓のサイトで分かりやすく解説されています。
今回復元された「釈迦十六羅漢図屏風」はもともと大阪の美術館に所蔵されていたが戦災で焼失されたものと思われ、昭和8年にある図録に掲載された白黒写真をもとに2年かけて復元されたものだそうです。
もとの写真を今回展示で見たけど、A4横を半分に切ったくらいの大きさ
これを屏風の大きさに拡大したところで、昔の写真だしぼや~っとしちゃってそれはそれは解読が大変だったそう。
コイシカワクロスではこの若冲の屏風のほか、奈良県・吉野の金峯山寺にある秘仏・蔵王権現をVRで再現したものも見られます。
このVRがなんと16K
うちのテレビなんかいまだに4Kでもないし
映像は素晴らしいけど、ドローンの16Kで軽く酔いました
さて、めちゃくちゃ手間のかかる若冲の升目書きですが、現存するもので美術館所蔵はあと2作品あるそうで。
静岡県立美術館所蔵の「樹花鳥獣図屏風」。
画像は「旅と美術館」サイトより。
もう1点は東京の出光美術館にある「鳥獣花木図屏風」。
出光美術館の作品は9/7~10/20開催の「物、ものを呼ぶ—伴大納言絵巻から若冲へ」展で見ることが出来ます
しかし、こんな恐ろしく手間のかかる作品を良く作ったものだ・・・と思っていたら・・・
お菓子で再現してしまった人がいた
渡辺おさむさんとおっしゃる美術作家の方で、この作品は高崎市美術館で9/1まで開催中の「渡辺おさむ お菓子の王国Ⅱ」で展示中です
1個1個クリームを絞って作ってあるらしいですよ。
見に行きたかったけど、さすがに高崎はちょっと遠いな~
以前東京の大丸でも展示していたことがあったらしいんだけどまたやらないかな~
コイシカワクロスの若冲作品の復元は撮影NGですが間近で見ることが出来ます。
デジタルデータで動物や十六羅漢が動く様子も異世界に踏み込んでしまったような体験が出来るので、10月以降の予約制にはなりますが興味のある方はぜひ1度ご覧いただければと思います。