数年前までは焼酎ブームと言われ、やれ『森伊蔵』やれ『佐藤』だと、高級焼酎がもてはやされた。『いいちこ』が席巻していた時代から、あっと言う間に『黒霧島』が牙城を崩した。そんな中、日本酒に惚れ込んで一年半、すっかり日本酒党になってしまった。勿論昔から日本酒は飲んではいたが、今の自分の飲み方に比べれば、たいした事はない。5，6年前に誘われるまま日本酒のイベント「日本酒天国」に行くようになり、日本酒を好むようにはなっていた。今では中々手に入らない『獺祭』も、今のようにプレミアがつくような事のない時代から飲んでいた。
世の中「日本酒ブーム」が来ているようだ。全国にこんなにもまだ清酒を造るところがあるのかと思うほど、聞いた事のない種名の日本酒に出会う。これが又、各酒蔵ごとにいろいろなお酒を造るから、その種類銘柄はどれほどあるのかも解らない。日本酒の本場は、米どころのイメージがあるから、東北や新潟などだけと思いがちだが、それこそ全国各地で作られた日本酒が、全国に流通するようになった。昔ながらの「月桂冠」や「白鶴」「剣菱」などは、逆に飲む事が殆どなくなったが、聞いた事もない酒蔵のお酒を味わうのは実に楽しい。
友人のお店には、いつも違うお酒が3種類並ぶ。それが無くなるとまた違うお酒が並ぶから、この1年半で何種類のお酒を飲んだだろう。「こりゃ美味い」と思う事は有るが、その酒を追い続けることもない。ただ、家飲みする時は『菊正宗』と決めている。癖がなく辛口なのが良い。
さすらい的には吟醸酒は余り好きではない。香りの立つ酒もあまり好きではない。だからと言って酒を選んで飲む事も少ない。なんだか支離滅裂になったが、要するに、そこにあるお酒を飲むだけ。（笑）
友人のお店で、「焼き味噌」と言うのを出している。味噌にクルミかピーナツ、ネギなどを混ぜ込んで、しゃもじの上に擦り付け、それをバーナーで炙る。これを食べだしたら、どんな酒でも旨くなる。これが本当にびっくりするほど旨い。間もなく三連休前の花の金曜日。カミサンの了解を受けたから、また焼き味噌を食べながら飲みに行く事にする。