この秋話題の映画「ザ・テノール」の初日に見に行きました。
新宿ピカデリーでの舞台挨拶のチケットは、なかなか手に入らず、友人が何度も足を運んで手に入れてくれたチケットでした。
待ち合わせの新宿ピカデリー前、チケットを手に入れてくれた友人がアクシデント。電車で人身事故が起こり、上映時間に間に合いそうにありません。
その友人は結局途中では入れず、映画が見れませんでした。可哀そうです。
「アジア史上、最高のテノール」と讃えられ、ヨーロッパを中心に活躍していた韓国人オペラ歌手ベー・チェチョルは、活躍半ばで甲状腺ガンに見舞われ、手術の結果、声帯と横隔膜の神経を切断し声を失います。
絶望の中、日本人プロデューサーが手を差し伸べ、世界的な声の権威である京都大学の一色信彦教授の執刀で甲状軟骨形成手術を受けます。
実話に基づいた映画で、感動的なラストシーンは涙をそそります。
上映後には舞台挨拶がありました。
日本人プロデューサー役の伊勢谷友介さん、そのアシスタント役の北乃きいさん、一色信彦教授役の堀田眞三さん。それにキム・サンマン監督が登壇してご挨拶。その後にモデルとなったオペラ歌手のベー・チェチョルさんも登場され、生歌までご披露してくれました。
映画を見る前は、重苦しい映画ではないかと思っていたのですが、演出力の素晴らしさに、ただただ感動しました。
見終わってすっきりした気分になるというのは、本当に心地良いですね。
日韓問題がある中、日韓合作映画であり、また日韓の交流を描いた作品でしたから、こうした映画の中から日韓が仲良くできるうねりが起こると良いと思いました。
映画を見終わって、飲み会。
堀田さんを囲んでの久しぶりの飲み会でしたが、急遽仕事で来れなくなった地元の後輩美穂ちゃんが合流。実は美穂ちゃん、痙攣性発声障害『SDCP発声障害患者会』の代表で、全国で苦しんでいる患者さんのリーダーです。
自ら障害を持ちながら、国の理解を求めて奔走しているのです。一色先生にもお世話になっていおり、今回一色先生を演じた堀田さんとの出会いは、とても嬉しく喜んでいました。私の知り合いの堀田さんと美穂ちゃんを引き合わせる事が出来、本当に良い一日でした。
この映画「ザ・テノール」を皆さんに、是非見て頂きたいと共に、発声障害という病気もある事を知って頂きたいと思っています。
それにしても人間の声を、楽器の調律のように行う手術の場面はビックリしました。いろいろな事を考えさせられた映画でした。