世界ベストカントリーランキング(2021 Best Countries rankings)なるものがあります。
コンサル会社と米国ペンシルべニア大学ウォートンスクールが共同で行っているものですが、2021年のランキングで日本はなんと2位なのです。
1位カナダ、2位日本、3位ドイツ、以下スイス、オーストラリア、米国、ニュージーランド、英国、スウェーデン、オランドと続きます。日本は2020年は3位でしたから、ランクアップしました。

要因はいくつかありますが、驚いたのは起業(Entrepreneurship)のスコアが1位なのです。
起業については、11項目からスコアを算出していますが、そのうち5つの項目が100点です。イノベーティブ、能力の高い労働力、技術力、発達したデジタルインフラ、発達したインフラといった項目です。
米国やドイツのスコアもかなり高く日本に次ぐものですが、それでも100点満点の項目は一つもありません。
海外の第三者からみると人材とインフラが高度に発達し起業しやすいということなのでしょう。

また、Clarivate Top 100 Global Innovators 2022というイノベーション力調査がありますが、それによると、日本が1位で35社がランキングしています。
次いで多いのが米国で18社ですが、日本は米国のほぼ倍です。続いて、台湾とドイツ(各9社)、フランス(8社)、中国と韓国(各5社)となっています。
こうしたことはなぜか日本ではほとんど報道されないのが不思議ですが、日本は技術革新といった点ではかなり貢献しているのです。

こうした高い評価はひとえに社会インフラと社会システムが高度に発達し、それを支えている高度人材も多く、一般的な国民の素養も高く、高度に安定した社会を築いているからと言えるでしょう。
これらを実現するために最も大切なことは何かと問われれば、私は教育にあると思います。
日本の教育にも様々な課題はあり、多くの議論があることは承知しています。
しかし、世界からの評価を目にすると、全体としてはかなりうまくいっていると肯定的な評価をしてもいいのではないかと思えます。

日本の教育は内容や制度面では、過度に競争的であるとか、教育に対する公的支出割合がOECDでは最低レベルとか、高度人材(修士、博士)が少ないとか、課題はいくつもありますが、基本的な人間教育の面で評価されていることがあります。
それは義務教育における掃除当番、給食当番です。
これは社会教育であり、社会教育をこのように行っているのは世界的にはきわめて特殊なことなのです。
我々にとっては当たり前の「教育方法」ですが、世界では当たり前ではないのです。
米国の人だったと記憶していますが、日本の掃除当番をみて、掃除する人の仕事を奪うと言って批判していたことを覚えています。そんな見方もあるかと妙に感心しましたが、教育においてはそんな視点は必要なくて、皆で協力することの重要性や価値を教えればいいだけでしょう。

1970年のOECD教育調査団の報告書には次のような表記があります。
「日本の初・中等段階の教育が技術的に優れていることは、誰しも認めるところであろう」

日本の教育の素晴らしいところは守っていかなければなりません。