リーダーシップというと、企業や組織のトップや管理職などをイメージし、そこからはメンバーを率いていくイメージがあり、パワーや影響力を行使することをリーダーシップととらえがちです。
もちろんそれは間違いではありません。そうした側面も大切です。
しかしながら、最近はそうした強さが前面に出るリーダーシップではなく、メンバーを支えるリーダーシップに関心が高くなってきています。
それはサーバント・リーダーシップというものです。
サーバント・リーダーシップは、メンバーの自主性を引き出すために、リーダーがメンバーに奉仕します。
奉仕するといっても、召使のように命令に従うのではなく、メンバーに必要な支援を行うことに力点が置かれます。
リーダーですから方向性やビジョンを示す必要があるし、必要な決断は行わなければなりません。
サーバントなリーダーだからといって常に受け身でいいということではないのです。
メンバーが適切に行動し、健全に成長できるように必要なことは果断に行なわなければなりません。
以下のような行動がサーバント・リーダーシップの特徴的な行動です。
- メンバーの言うことを積極的に傾聴し、メンバーがなんでも話しやすい雰囲気をつくる
- 言葉を誠実にうまく使う
- 想像力があること
- 控えること 「おれが」「おれが」とでしゃばるのではなく謙虚であること
- 受容と共感 メンバーが提案してきたことがミッションに合っている限りは拒否しない
- 見えないものを見る感知力、予見力
- 直感にしたがって決断する(先の見通しをもっている)
- メンバーにうまく気づかせる
- (結果として)メンバーは一緒にいるとほっとするし、尽くしてくれると感じる
サーバント・リーダーは一見すると強い印象はないかもしれません。しかし、メンバーとの心のつながりは強固で信頼関係は確かなものがあります。
サーバント・リーダーシップはなによりも「尽くしてあげたい」という利他の気持ち、心がけをもって行えば誰でも発揮できる修得可能なことと考えられています。
サーバント・リーダーシップの特徴をみれば、けして新しい概念ではないことがわかります。
皆さんの身近にも必ずいると思いますが、「懐(ふところ)」が深く、「温かみ」があり包容力のある人物像が思い浮かびます。
人間関係が希薄と言われる現代には、そうしたスタイルがよりいっそう求められるのではないでしょうか。
参考:「サーバント・リーダシップ入門」池田守男 金井壽宏 かんき出版 2007