先日、あるプロコーチから、コーチングのトレーニングに企業からの派遣で参加してきた人が、“新興宗教のようで気持ち悪い”と途中で席を立ってしまったという話を聞きました。
そのトレーニングは10年以上の歴史があり、延べ受講者も5,000人は超えている日本でも有数の優れたコーチングトレーニングのひとつです。
長い歴史のなかでも、そのようなことはほとんど起きたことはないようで、トレーニングリーダーはショックを受けたとのことでした。
詳しいことはわかりませんが、途中退席した方は、日常ではあまり見ない光景、つまり知り会ったばかりの参加者が自己開示することに驚き、居心地の悪さを感じ、拒否・抵抗したのではないかと思います。
企業からの派遣参加ですと、コーチングへの期待や理解も乏しくやらされ感で参加する場合もあるでしょう。よく知らない者同士が集団で時には感情を出しながら自己開示する姿にびっくりし、ここは洗脳の場ではないかと思うのも仕方がないかもしれません。
しかしながら、コーチングを実りあるものにするためには、自己開示は不可欠で、自己開示に違和感を覚えるのは、いかに現実の日常がそうした世界から遠いかの証左でもあります。(もちろん、いつでもどこでも自己開示すればよいと言っているわけではありません。)
コーチングでは、そもそも自分は今どこにいるのか、そもそも自分は何を目指しているのか、など、そもそも論になる場合も多く、痛みや葛藤を感じることが少なくありません。
それらを避けるのは、自分を守る生得的メカニズムかもしれませんが、成長には一定の痛みを伴うことを私たちは知っています。
また、経験したことのない世界に放り込まれた場合に、逃げたり避けたりせずに、いったんは身を置くと、違った世界が見えてくることも私たちは知っています。
残念ながら、コーチングと称して法外に高額な会費を請求するビジネスもあるやに聞いています。それらの団体にも言い分はあるかもしれませんが、常識の範囲を超える場合は、疑問を持ち避けたほうが賢明でしょう。
しかし、ほとんどのコーチング関連ビジネスはまっとうなものであり、避けることなく、むしろ積極的に近づいてもらいたいと思います。
自己開示に不慣れな私たちは、コーチングに触れた当初は違和感や困難を覚えるかもしれませんが、必ず違った世界が見えてくるはずです。
