エンジンオイルについて その5 化学合成油の表示の現状 | BOSS日記

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(有)岡野自動車商会会長のブログ

前回はグループⅢ(VHVI)とグループⅣ(PAO)、グループⅤ(エステルなど)は別物なのに、どれも『synthetic シンセティック』『化学合成油』と書いても良いが、ほとんどのブランドが良心の呵責から(笑)、「グループⅢを化学合成油と言わずに全合成油と表記する事にしている」

 

という話でした。

 

 

 実はここには歴史があって、カストロールがグループⅢ(VHVI)をsyntheticと言って販売を始め、モービルがそれは間違いだと訴えて裁判になったが、カストロールが勝訴したのでグループⅢがsynthetic(化学合成油)も名乗っても良くなった。

という歴史のようです。

 

しかし…↓

 

これはアメリカの話で、基本的にヨーロッパではⅢをsyntheticとは言わず、最近日本では全合成油と言う事になっている。

 

が…↓

 

それを守らなくても問題ないし、輸入物に上からシールを貼ったりしてるので、結局分からなくなってる。

 

さらにさらに…↓

 

その後もモービルは本物のグループⅣ(PAO)にこだわるが、価格の高いPAOでは販売的に競争に勝てず自らもグループⅢにPAOを足した物を化学合成油と名乗り始めて、カストロールの戦略に合わせるしかなくなり、今の混乱が出来上がった。

 

車に乗り始めた頃、カストロールってカッコいい名前の代名詞だったように思ってたのになぁ笑い泣き

横浜銀蝿も泣いちゃうよ…  (古すぎて何の事かわからないよな?)

 

で、その混乱後がまたややこしい↓

 

大体オイルの缶のデザインはそう頻繁に変更しないが、新しく作ったり変更を加える時は、今まで説明した事情を踏まえて巧みに表現する。

すると…

 

『PAOのテクノロジーが配合してある』とか『化学合成テクノロジーで作った』

なんて書いてある。

どれもウソではないし、僕もある程度他社に負けじと書くグッド!

 

一つのポイントはどこかにVHVIか全合成油と書くことで、

「あなたの求めている化学合成油ではありませんよ」と暗に示しているのです。

(それもVHVIが何か知っている人しか分からないが・・)

 

本当にグループⅣを名乗れるオイルなら4Lで1万円以下はほぼ無理だそうで、ほとんどが「VHVIにPAOやエステルが足してある」というのが実情です。

 

が・・・中には、PAOやエステルは入ってないが、もっとVHVIの性能を上げる良い添加剤が入っているのもあると思うと、もうこんなルールの無い表記なんて何の意味もなさないんだな。

 

これ↓が言いたくて今まで書いてきた訳ではないが・・キョロキョロ

 

弊社が販売している

Super Estel (スーパーエステル)

成分はほぼグループⅤのエステルだけで作られていて、VHVIに混ぜて使う事を目的として作られた添加剤です。

社用車や社員の車で実測した結果、燃費が最大28%伸びるというデータも取れましたが、私のハイラックススポーツピックアップでは音は確実に静かになりましたが、燃費は実感できませんでし(笑)。

(2年ほど前から急に燃費が下がったので多分圧縮下がっているからかな)

 

そもそもエステルはそれ自体単体で使うものではないので、いつものオイルに添加する使い方で比較した方が分かりやすいと思いますので、ぜひどーぞ!

 

 

計測した時のデータを掲載したチラシ↓

 

 

 

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