野崎拓巳、黒帯再受審連続10人組手! | 横浜市実戦空手道場 KENSEIKAN   館長BLOG

野崎拓巳、黒帯再受審連続10人組手!

先日、南林間道場一般部稽古の中で野崎拓巳の黒帯再受審連続10人組手を執り行いました。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、野崎拓巳は十一年前、拳成館設立当初、最初に入門

して来た一期生の一人です、幼稚園を卒園し小学校に上がると同時位の入門でした、現在黒帯の

二名、五島寛人、杉山大晟、茶帯(1級)の永村セリナ、小田遥加((2級)永村ナオミらが同期ですから

皆十年、十一年修行を積んでいる事に成る、設立当初は現在ほど生徒数も多く無く又先生も十年若かった

せいもありこの一期生達は、マンツウマンで特別厳しく育てた(今が厳しく無いと言う事では無いが笑)

小学校の6年間はほとんど毎日、休むこと無く稽古を続け、身体は小さかったが、天性的な運動神経

センスを兼ね備え、稽古熱心さと重なり大会でも数多くの実績を残した、小学校卒業、中学進学を

機に6年生時には茶帯(1級)を巻かせていたので、本人のたっての希望も有り黒帯を受審させた

今回『再受審』とした経緯に付いて・・・まず帯の受審と認定については何度かこのブログにも書いて

来ているが、当然、組織でありひとつの流派を掲げている以上、国際福祉空手道連盟拳成館では、

独自の規定、基準を定めている、基本的に直接打撃制(フルコンタクト空手)のパイオニアであり、

先生自身が数十年に渡り修行を積み段位を取得した国際空手道連盟極真会館の規定、基準をベースに

しているが、半世紀以上前に制定されたものであり、昇段・昇級審査基準だけに限らず、大会の

ルールも含め、当然環境は大きく変化している、四十年以上前、先生が極真空手に入門した頃は

全くと言う事では無いが、女子や子供の稽古生はほとんどおらず、大会のルールも帯の昇段基準も

あくまで血気盛んな十代、二十代の現役バリバリの真に最強を求める若者を基準に考えられたものだと

思われる、素手素足でど突き合うのは、成人男子を前提としている、しかしこの半世紀、空手を

取り巻く環境は大きく変化をとげ、子供達の競技人口は爆発的に増加した、また女子、壮年の需要

も増え、その結果、潜在的な身体能力、体力、体格、性別に合わせカテゴリーを分け、試合時間、

ルールも改定され、直接打撃制とは言っても防具などの着用も進化を遂げて来た、帯の昇段に付いても

現在は極真会館を初め、各流派(ジュニアの黒帯)と言う制度を設けている道場が多い様だ、

子供と言えども幼児、あるいは小学校入学と同時位に入門し週5日、6日と5年6年修行を積めば

基本、移動、型、組手とかなりのレベルに達する生徒も出て来る、技術的に黒帯の審査基準を満たした者

には小学生でも黒帯を受審させ、ただし体格等を踏まえ、黒帯を取得しても(ジュニアの黒帯)と


一般(正規の黒帯)を取得したければ身体が出来上がり適正な年齢に成ってから一般の有段者を

相手に改めて連続組手を再受審完遂して允許されると言うシステムを導入している・・・

各道場、流派の方針、基準に異論を唱えるつもりは一切無い、道場経営の金銭的問題も含め、それぞれの

考え方が有って然るべきである、しかし拳成館では、黒帯は黒帯であって、黒帯にジュニアも一般も無い、

と言う考えのもと、この様な分け方は行っていないし、今後もこの考えは変わら無い!

従って黒帯の受審はかなり厳しいものになる、心、技、体共にその基準に満たされたと判断した者

にしか受審自体を許可しないし、危険も伴うので未成年者の場合、保護者の同意も必要とする、

野崎拓巳に関して言えば、稽古量、技術レベル、その他を含め中学進学時に特例で受審を許可したが

ただし、条件付き!身体の成長も含め、あくまで全てここが初め!ここから全てが初まるから、

『初段』だ、これを糧にして、今後益々精進を重ね名実ともに何処へ行っても通用する黒帯が巻ける様

更に稽古に励む覚悟が有る!と言う約束のもと黒帯受審を許可した・・しかし約束を不履行し、

黒帯を出した途端、中学進学と言う環境の変化も有っただろうが、逃げた!

道場を辞める事は一向に構わない、『去る者追わず来る者拒まず』が確固たる指導理念だ、

※この考えについても何度と無く書いて来ているが・・

しかし約束の不履行を認める事は出来ない、一度認めて出した黒帯は逃げて辞めようが他流派に

移籍しようが、黒帯は黒帯、相撲の横綱と一緒で、一度取得した黒帯に降格は無い!と言うのが

先生の考えであり、だからこそ繰り返す様だが、黒帯を允許すると言う事には厳しい判断をしなくては

成らない、(当道場の黒帯を巻くと言うことは、資格と同時に肩書きでも有り個人の名前の前に

国際福祉空手道連盟拳成館の黒帯○○○○に成るのだと言う自覚と責任の持てる者にしか帯は巻かせない!)

従って国際福祉空手道連盟拳成館では、勘違いするバカもいるので、黒帯受審時、他の帯同様

合格すれば帯は出すが、認定証は更に一年後に発行する、帯と認定証が揃い真の有段者となる・・・

この仕組みは師である、先日他界された故大山茂師範の道場に習ったことであり、先生自身もそうやって

段位を取得して来ました、大山茂総主が口癖の様に言われていた事は、『生徒に感情移入するな!生徒を信用するな!』

でした、生徒との信頼関係、心と心の繋がり・・綺麗ごとを並べる輩はいくらでもいるが、

世界数十ヵ国数千人の門弟をもち現在、各流派の長と成られているような、チャンピオン、高弟も

大勢育てられて来た名実共に世界最高峰の指導者であるからこそ詭弁を使わず伝えてくれた言葉であり

現在、小さいながらも一つの組織の長として、また指導する者として、この言葉の真意を痛切に

感じずにはいられない。

よって野崎拓巳は正式に国際福祉空手道連盟拳成館の黒帯を取得していない、これが一つの理由、

そして今年の年明け4年振りに突然、拓巳からお話しを聞いて頂きたいので、お会いして下さい!

と連絡が有った、「道場に戻りたい!」と言うのが意向であったが、勿論、来る者拒まず!で先生の

解答は「稽古する気があるならいつでも戻って来い!」だったが、いくつかの条件を付けた、

お前が逃げている間の四年間、苦しい稽古に耐え今だ茶帯を巻いて精進をしている仲間もいる、

言い訳をすれば彼ら彼女たちも皆同じ、その間、部活、受験、アルバイト、塾と厳しい環境の中

泣き言一つ言わず、立派に本分を貫きつつ空手も続けて来た、彼ら彼女達の努力に対する敬意として

のこのこ戻ってきたお前にはいそうですかと黒帯を巻かせる訳には行かない!又お前がさぼっている

間も毎日稽古して来たメンバーの中に入って黒帯巻いて立っていられる程、甘い世界では無い!

黒帯巻いたら自分の居場所が無くなるぞ!と言う配慮から本当に稽古する気があるなら白帯巻いて

戻って来い!と命じた・・・本人の話は、今年の8月にアメリカに留学する事が決まり今その為に

アルバイトもしている、一つの目標に向かい色んな問題もある、だけど全ての物事に対峙した時

自分を支えてくれるのは、小学校の6年間ではあるが、ひたすらに全力で稽古した空手であり、

その空手が自分の全ての自信や力の源に成っている!しかしその空手ですら、やり残し逃げた思いは

どうしても拭えず、どうしても渡米する前にもう一度稽古し直したい!と言って来た、

『言うは易く行うは難し』話半分にしか受け止めてはいないが、親の反対を押し切っての留学と

言うことも聞いたので、一度逃げて退会している以上、再入門となるが、月謝も含め一切お金は

要らない、先生からの留学に対する餞別だと思って貯金しろ!その変わり一度脱ぎ捨てた道着に

袖を通す以上、今度脱いだら二度と道着に袖を通す事は無い!と言う覚悟を持って稽古しろ!

言葉に嘘が無いのなら、アメリカに渡っても稽古は出来る、戻ってからも稽古は出来る、先生が

居なくても一人ででも何をどう稽古すれば良いのか?自分一人でも稽古出来る様に成った人間の事を

『黒帯』と呼ぶのだ!と告げた・・・改めて半年間の稽古を経て今回の『黒帯再受審』の経緯だ。










これは彼女達の名誉の為にも敬意を払って明言するが、決して彼女達の実力が十人組手の相手を

するのに、物足りないとか、女性蔑視と言う事では決してない、十年精進して来た彼女たちの技は

大の男でも一発でKOするだけの威力を備えている、しかし潜在的に、男性と女性では身体能力に

違いがある事も特に一般になれば事実、前記して来た経緯も含め先生の判断で今回、連続10人組手

のメンバーには入れなかったが、小田遥加は幼稚園からの盟友、永村セリナも一緒に汗を流して来た仲間だ

連続10人組手に先立ち二人も組手を行った、現実には12人組手と言う事になる。


                             小田遥加











                              永村セリナ











                    連続10人組手動画






※最後に成りますが、拳成館では、昇級・昇段審査会は前期、後期に分け年2回(半年に一回)

と定めている、これに付いても各道場、各流派それぞれの事情、お考えがあると思いますので、

他道場の方針に異論を唱えるつもりは一切有りません・・しかし生徒も増え十年もやっていると

色んな人間がいる、これもいつもお話しさせて頂く事だが、生徒、弟子と保護者は全く別であり

保護者の皆さんは、言わばお客様先生を信頼し大事なお子さんの教育の一端を委ねてくれる方々だ

空手の世界で修行を積んで来られた訳では無いが、社会人としては大先輩もおられる、敬意を持って

接するべきと言うのが先生の考えです、指導方針、指導内容を理解して頂く為にも拳成館では、

基本、見学を許可している、と言うより積極的に見学を促している、(フルコンタクトの空手道場では

見学を不可にしている道場も多い様だが)空手の世界で修行を積んで来た訳では無いのである意味

解らない事が有っても当然だ、中にはガムを噛んで道場に入って来る人、帽子をかぶったまま見学を

しようとする人、携帯で話し出す者、写真を撮りだす者・・・審査会当日は旅行に行くので、

翌週に改めて審査をしてもらえ無いか?と言って来る人と笑うかも知れないが、色んな方がいる、

しかしこの世界にいないのだから、ある意味、解らないのは仕方の無いことである、だからこそ

こうやって情報配信して行くことも重要と考えます、色々今回の10人組手にはお問合せも有りましたので、

改めて審査会は年2回のみ、今回の10人組手はあくまで一般部の稽古の中で執り行ったもの、

一般部に関しては基本、見学不可!但し全てに先生の判断が優先する。


             小学生時の野崎拓巳の型、最前列向かって右側・・・