ピン倒しのルール | 行け! 武蔵小山撞球隊

行け! 武蔵小山撞球隊

長年性懲りもなくビリヤードをつづけてきたおじさんが、
なんだかんだといい加減なことを綴ります。

 

前回の続きです。

さっそくピン倒しのやり方を書いてみます。

 

 

まずは道具。

ピン倒し用のピンを4本使って、その中の1本に赤いテープを巻きます。

上の写真では黒いテープを巻いたのがありますが、これは無地でいいです。

 

 

ピン倒しには大別すると固定ピンと移動ピンの2種類があって、固定ピンは上の写真のように赤ピンがセンター、フットに2本、ヘッドに1本と置く位置が決まっています。

移動ピンは赤ピンをセンターに置くのは同じですが、他の3本は倒れた場所に立てます。

私の経験では、固定ピンの方が移動ピンの3倍くらい点が動く感じですかね。

 

 

ピン倒しは店によってやり方が違いますが、ここでは

山手式移動ピンの説明をしようと思います。

 

 

ピン倒しは球を当てて、倒れたピンの数によって得点されます。

もし球が当たらずにピンだけ倒れたら、逆にマイナスです。

 

点数です。

〇白ピン1本   1点

〇赤ピン1本   2点

〇白ピン2本   5点

〇白ピン1本赤ピン1本  3点

〇白ピン3本   10点

〇赤ピン入り3本 8点

〇全ピン     20点

 

〇先ピン   1点

 

キューミス、空振り等のファールは-1点。

 

大体こんな感じですが、これだけじゃありませんよ。

ピンが台の外に飛び出したら得点が2倍になるのです。

〇ピン1本飛び出し  2倍

〇ピン2本飛び出し  4倍

〇ピン3本飛び出し  8倍

〇ピン4本飛び出し  16倍

 

これにもう一つ「ズン」というのがあります。

文字で説明するのが面倒なので、動画を撮ってみました。

 

 

このように球がセンタースポットの上に止まるのを「ズン」といって、これも得点が2倍になります。

この場合は、台上の赤球がある側にピンを立てます。

 

 

これで全部ですかね。

何か忘れていないかな・・・

書き忘れているのがあったら教えてくださいね。

 

 

というわけで、1ショットの最高点は、

〇全ピン倒し 20点

〇全ピン飛び出し&ズン  ×32倍

〇先ピン  +1点

 

20×32+1=641点  という事になります。

しかも、このゲームを4人でやっていたら、641×3

 

Nó giống như một giấc mơ!

(夢みたいだ!ベトナム語)

 

 

こんなのが出たら朝刊に載りますね。

た  だ  し

これで球が当たっていなかったらマイナス641点・・・ああ、怖くて想像できましぇん。

 

यो नरक हो।

(地獄だ  ネパール語)

 

 

ま、実際には5点以下で交代がほとんどです。

 

 

大事なことを言い忘れていました。

ピン倒しは、球が当たらなかったり、球は当たってもピンが倒れなかったら選手交代になります。

また、球が当たってピンが倒れても、最高3回撞いたら交代です。

 

もう一つ言い忘れていました。

山手式は撞く球を白球か黄球か毎回選べます。

赤球は撞けません。

まあこれは、みんなで決めればいいと思います。

 

 

ゲーム開始の場面を動画に撮ってみました。

 

 

こんな感じで始まります。

最初のショットは先ピンで白2本倒れているので、

5点(白ピン2本)+1点(先ピン)=6点

次のショットはピンが倒れなかったので、ここで選手交代になります。

 

 

台の端の方に倒れたピンは、7~8㎝内側に立てます。(ギリギリでピンの裏を球が抜ける距離がおもしろいです)

ピン倒しの台には線が引いてありますが、線がない場合はテキトーですな。

 

 

前回の「ピン倒しの効能」で書き忘れましたが、例えばこんな球をピンの位置によって引いて当てたり押して当てたり、時にはワンクッションで当てたりする必要がある。

こういうのが手球の練習になるんだと思います。

 

 

以上です。

これで書き尽くしたと思うんですけど、不明な点があればぜひコメントください。

 

 

 

球屋にはいろんな人がいますが、その中のごく一部に「ピン中毒」と呼ばれる人達がいて、彼らはピン倒ししかやりません。

店に一番先に来たピン中毒者は、メンバーが集まるまでつまんなそうに3Cをやっていますが、ピン仲間が来ると電気ショックを与えたように急に元気になるのです。

重度の中毒になると数名で部屋を借りて台を置き、年がら年中ピン倒しに興じておる。

それほどおもしろいのです。

 

 

でもね・・・

ピン倒しはビリヤード界の嫌われ者で、禁止している店もある。

そもそも用具店に問い合わせても、ピンを置いていない。

ここ10年ほど前から吹き荒れた「健全の嵐」に、5-9と一緒に粛清されてしまったのです。

 

 

ピン倒しは、経験者はおもしろいと言いますが、やった事がない人が悪く言うという不思議なゲームです。

今まで私はビリヤードの上達法を聞かれて「ピン倒し」と答えたおかげで、そのたびに評判を落としてきた。

今後上達法を聞かれたら、真剣な顔して

 

「キャベツを食べなさい。」

 

とでも答えてやろうかな。

ずっとキャベツばかり食ってろ、バーカ

 

 

まあ、いいです。

どうせ私は日陰の男、阿片窟に閉じこもって流行らないゲームを続けようと思います。

 

 

最後まで読んでくださったみなさんに、ちょっとだけおもしろいショットを紹介しておきます。

 

(1)押し抜き

 

 

まっすぐの球をヒネリでズラして押し抜きます。

見た目よりはむずかしいです。

 

 

 

(2)キャノンキャノン

 

 

黄からキャノンで赤に当てて、そこからもう一度キャノンでピンを狙います。

 

(3)ピンコンビ

 

 

ピンを飛ばして他のピンを倒します。

これ、全部倒れてますね。

全ピンは20点。

撮影用とはいえ気分サイコー