ProCo RAT Serial Number and Op-Amp 一覧

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 ProCo RATの歴史

 

 

 

 
 
 
 
 
1980年製のポットを搭載したRATって1台も見つかりませんね。存在するんでしょうか?
 
DBシリアルはProCo DB-1っていうダイレクトボックスからシリアルナンバーを流用したそうです(ProCo社の中の人の発言より)。
なのでDBシリアルはRTシリアルと数字の共通点がありません。DBシリアルは90年代のRAT2にも存在します。
(ちなみに80年代のProCo DB-1にもホワイトフェイスとブラックフェイスがあったみたいです。)
 
ProCo DB-1 (ホワイトフェイス)

 

ProCo DB-1 (ブラックフェイス)

 

DBシリアルにはDBの部分をマジックで塗っているものと塗っていないものがあります。

私の表には塗っているものは -DB- として記載しました。

 

DBシリアル以降は「-0」無しシリアルの時期があります(表参照)。

「-0」無しシリアル以降の1986年中期のノブは白線のラインが短くなり、後述の「白線枠無しモデル」になる少し前に通常ノブに戻ります。

 

1986年後半から筐体の文字の白線枠が無くなりますが、それは No Line として記載してあります。

(JHSのサイトでは No Brackets と呼んでいるみたいです。)

 

1987年の途中からRAT2と共用の基板になりますが、それは【RAT2 PCB】として記載してあります。

 

モリダイラが総輸入代理店になる前、日本の輸入代理店でLEDを付けた改造をして販売されたRAT
(神田RATとか石橋RAT、名古屋RATとか言われている神田商会や石橋楽器等の代理店改造RAT)は、
全てKanda RAT(神田RAT)として記載しました。
神田RATのLEDの位置の違いは記載してあります。
 
神田RATとは
最初の量産モデルであるフリンジロゴ期から初期toneノブのRATのシリアルナンバーのシールは、
Systech MODEL 4000A Voltage Controlled Flanger もしくは、
Systech MODEL 7012 Voltage Controlled Flanger のシリアルナンバーステッカーの残りの流用だと思われます。
ですので中途半端な数字で始まって中途半端な数字で終わっています。
Systech(Systems & Technology In Music, Inc.)はProCo Sound, Inc.の社長のチャーリー・ウィックス(Charlie Wicks)の出身会社ですし、両社はカラマズーの同じビル内の楽器店、リペアショップ、レコーディングスタジオ等がある音楽複合施設(Sound Factory, Inc.)内にありました。
 
ちなみにオーダーメイドとして12個作られたBud Box RATにはシリアルナンバーは付いていません。
12個作られたっていうのは基板の枚数の事で正確には、
・無塗装のプロトタイプ1台
・塗装された物が9台
・ニコイチのデュアルタイプ1台
の11台のBud Box RATが作られたとの事。
なぜBud Boxと呼ばれているのかと言うとBUD Industries製の箱を使っているからだそうです。
 
Bud Box RATにはインプットバッファとアウトプットバッファが付いていたらしく、
その後の量産RATのアウトプットのFETトランジスタは、トゥルーバイパス化に伴ってバッファーを取り除こうとした名残りだそうです。
 
開発者はScott Burnham(スコット・バーナム)とSteve Kiraly(スティーブ・キラリー)で、
回路はスコット・バーナムがSystechのギター用プリアンプ回路(後のSystech Harmonic Energizer)を元に開発したそうです。
ちなみにスコット・バーナムは90年代にProCo社を退職してもういないので、数々の謎が今後明らかになる事はもうないでしょう。
 
 
 
海外ではBIG BOXって言うそうです。ラージボックスは日本独自の呼び方だったんですね。