母子家庭で家を買うと母子手当は貰えない?疑問を解決 | 母子家庭の生活保護と補助金

母子家庭の生活保護と補助金

母子家庭の生活保護と補助金について、解説します。

持ち家は安心感が得られるものです。

賃貸はいつもどこか、「返さなければならない」「追い出されるような事をしてはならない」「壊したら敷金が……」など、細かな考えが積み重なっていくものです。

誰もがマイホームを持てる時代は過去のものですが、母子家庭でも家を買う事は出来るのでしょうか?ローンで不利になったり、母子手当(児童扶養手当)に影響が出たりしないのでしょうか?

ここではそんな疑問について、解消していきます。

家を買う場合、余程の事で無い限り住宅ローンを利用する事になります。単純に考えれば、家賃を支払いながら資金を貯めて一括で買うより、先に家を作ってそこに住みながらローンを返済していく方が家賃と金利の差額分得になります。

さて、母子家庭の母親は、住宅ローンの審査を通るのでしょうか。

答えは「できます」。母子家庭である事自体は審査に影響を与えません。

しかしながら、安定した支払い能力を根拠とした返済計画は必要です。大手銀行の場合、重視されるのは、収入額よりも勤続年数です。1~3年ほどの正社員としての勤続年数が求められるようです。

また自治体が実施する母子父子寡婦福祉資金貸付金制度では、住宅資金を借りる事が可能です。

上限は150万円(特別:200万円)と、購入費用を全額補えるものではありませんが、民間の住宅ローンよりも低利で借りる事が可能です。

ただし母子父子寡婦福祉資金貸付金制度は利用に当たり面談が必要になる他、審査期間は1~2ヶ月を要するため、計画的な準備が必要です。

家を完成させた後、母子手当の受給資格はどうなるのでしょう。

結論から言うと、それだけが理由で母子手当が停止する事はありません。母子手当には、所得要件はありますが財産要件はありませんので、自分のお金で家を買う分には何も影響はありません。

逆に、所得に影響がある場合は、母子手当の減額または停止の可能性があります。

所得要件は、母親個人ではなく生計を一にする者、つまり一緒に暮らしている者達の所得も考えます。このため、まだ働いている両親や、パートナーと同居するなどして、世帯として所得が増えたと見なされると、母子手当が見直される事になります。

育った家は、子供にとって最も安心出来る場所です。子供が大人になり巣立った後も、帰る事が出来る実家としてあり続けます。

無論、家は経済的に困窮する中で無理に買うようなものではありません。ですが、母子家庭が理由で買えない訳ではない、それを覚えておく事は重要です。