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19世紀のアメリカ人作家マークトウェイン(Mark Twain)。マークトウェインっていうのは実はペンネームで、本名はサミュエルクレメンズ(Samuel.L.Clemens)。トムソーヤ島(Tom Sawyer Island)のサムクレメンズ砦の由来になっています。
蒸気船の舵取りの合図に「By the mark twain(船を2ファゾム動かせ)」というのがあるそうで、これをペンネームにしたそうです。マークトウェインという名前自体が蒸気船にゆかりのある言葉というわけです。ファゾム(fathom)とはミシシッピ川の辺りで用いられていた長さの単位で、ヤード(yard)とかの仲間。1ファゾム≒1.8m。センターオブジアースのテラヴェータ―は地下440ファゾム(≒800m)まで降ります。ミステリアスアイランドはアメリカ南部のどこかにある島という設定なので、ミシシッピで使われていたファゾムが用いられていることも頷けます。

マークトウェインの代表作と言えばもちろん『トムソーヤの冒険(The Adventures of Tom Sawyer)』。ウォルトディズニーも少年時代に夢中になって読んだという、イタズラ好きのトムと友人のハックの青春冒険物語です。

トムとハックはとにかく冒険大好き。2人の性格がディズニーランドそのものを物語っていると言ってもいいくらい。10歳くらいの男の子なら誰でも憧れる、海賊ごっこや探検ごっこ、秘密基地作りなんかをして2人はいつも遊んでいます。トムソーヤ島には、トムたちのそんな冒険心が表現されていて、道はわざと分かりにくく出来ていますし、不安定なつり橋(Suspension Bridge)なんかを渡らないといけないところもあります。

ある日、いつものように夜まで遊んでいたトムとハックは、墓場で殺人事件を目撃してしまいます。犯人はインジャンジョー(In Jun Joe)という男。インジャンとはネイティブアメリカン(Native American)の軽蔑称なので、「インディアン血筋の嫌われ者のジョー」というニックネームです。
事件の裁判でポッター(Muff Potter)という人がジョーに濡れ衣を着せられますが、トムたちの証言で真犯人がジョーだと判明します。しかしジョーは逃亡、洞窟の中に隠れます。結局最後はこの洞窟でジョーは息絶えるのですが、トムたちは後に、逃亡生活をしていたジョーが洞窟で一体何をしていたのか気になり、洞窟探検をおこなって、見事ジョーの財宝を発見します。トムソーヤ島のインジャンジョーの洞窟(In Jun Joe's Cave)では、このあたりのストーリーををざっくりとディズニー風にアレンジして、「洞窟に隠された財宝を見つけよう」的なものになっています。なんて分かりやすいw

『トムソーヤの冒険』の中で私が個人的に好きなシーンは、いたずらの罰としてトムがおばさんに柵のペンキ塗りをさせられる場面。早く終わらせて遊びに行きたいトムが嫌々ペンキ塗りをしていると、学校の友達が通りかかります。ここで見せるトムの悪知恵がナイス

「やぁトム。何してるんだい?」
「ペンキ塗りだよ!君やったことあるかい!?めっちゃ楽しいんだぜ!」
「うわぁ~いいなぁ~。」
「やってみたいかい?少しだけ僕がやっちゃったけど、まだこんなに残ってる。もし君がそのリンゴとおもちゃをくれるって言うなら、残りのペンキ塗りを替わってあげてもいいけど。」
「本当に!?ありがとうトム!!」

……凄いでしょ?w 仕事を片付けて、友人の評価を上げて、おまけまでもらうというw この後トムはもらったおもちゃ(凧あげ)で遊ぶため、リンゴをかじりながら出かけるのです。トムソーヤ島に向かうためのいかだ乗り場の壁には、ペンキの塗りかけの部分があります。壁の半分まで白いペンキが塗られていますが、途中で「GO FISHIN'(釣りに行ってきまーす)」という落書きに変わっています。今日も罰としてペンキ塗りをさせられていたトムのもとにハックがやってきて、「そんなのいいじゃん。遊びいこーぜ!」などと声をかけたんだろうと想像が膨らみます。

また、物語の中に川で溺れて死んでしまう人が出てきます。ストーリー上そんなに重要な人ではありませんが、名前を知っておく価値があります。彼の名はビルターナー(Bill Turner)。ピンときましたか?そう、映画『パイレーツオブカリビアン(Pirates of the Caribbean)』シリーズに出てくる靴ひものビル(William Bootstrap Bill Turner)と同じ名前です。靴ひものビルは不死身なので溺死はしませんが、水中に沈められた男です。彼のキャラクター設定は、おそらくここから来ているでしょう。誰が気づくんでしょうかこんなことw