「劣化するオッサン」という文字が目に入り、これは他人事ではないと思い、直ぐに購入した。



サブタイトルの「なぜ一流は三流に牛耳られるか」と、帯にある「いいオトナによる下劣な悪事の数々は必然的に起きている」は読み進む程に明らかにされていくが、要は世の中の変化に鈍感か、又は気付いていても新たな学習や挑戦を怠り、所属する組織や社会までも停滞させるのが劣化したオッサンということだ。例に上げられた日大アメフト部の事件や狛江市のセクハラ事件に出てくるのは私と同年代のオッサンたちだから、やはり他人事ではない。

一つ、救われた気持ちになる逸話が出てくる。高度成長期に慣れ親しんだ「支配型リーダーシップ」ではなく「サーバントリーダーシップ」(支援型リーダーシップ)へのパラダイムシフトを推奨する中で、資源確保の重要性から南極探検隊を組織した白瀬中尉と、それを支援した大隈重信が登場するのだが、「南極探検など絵空事。南極より病院に行け」と世間から言われた白瀬中尉を大隈重信が強力に後押しし、念願の南極探検へと送り出す。その際、大隈重信が白瀬中尉に伝えた言葉が残っている。

「南極は地球の最南端にある。南洋でさえあれだけ暑いのだから、南極は更に暑いだろう。暑さにやられぬよう十分に気を付けたまえ。」

サーバントリーダーに高度な知識は不要。しかし、直感力に秀で、懐が深い人物なら新たなイノベーションを起こせるリーダーになれるということだろう。