著者は出口治明さんで、「古今東西の名作・名著の中から、頭に浮かんだ僕なりの名言を紹介したもの」と説明されている。又、名言とは、時間と空間を超えて多くの人たちに「これは面白い」「これは真実だ」「これは覚えておこう」と支持され、語り継がれてきたものだから、そういう名言から学べる「人類の知恵」がある筈とも説明されている。正にその通りで、「良い言葉に出合った」と手帳に書き移したくなる名言が次々に出てきた。
その一つ、シェイクスピアの『オセロー』に出てくる名言。
「過ぎてかえらぬ不幸を悔やむのは、さらに不幸を招く近道だ。」
これは、人生は二者択一の連続なのだから、戻れぬ過去を悔やんでも時間の浪費にしかならない。又、そんな愚痴をこぼそうものなら友まで失うぞ、という意味だと説明されている。その通りだと思うが、説明の中に「これこそ名言!」と心に響く出口さんの言葉があったので紹介しておきたい。
「年を取ることは可能性を捨てて行くことです。(中略) しかし、そのことは決して悲しむべきことではないし、むしろ、歓迎すべきことだと僕は思っています。なぜなら、自分の可能性が少なくなっていくことで『現実』がよりよく見えてくるようになるからです。もっといえば、今、自分が何をすべきかがより明確になっていく。」
その通りだ。漠然と感じていたことが明文化され、スッキリした。貴重な時間だけに、迷うことなく使いたいと思う。
