豊島区の「区民ひろば高松」で開催された「秋フェスタ」というイベントに男声讃美歌研究会で参加し、50名程の来場者を前に歌う機会を与えて頂いた。



讃美歌だけでは十分にお楽しみ頂けないだろうとの推測から、最初に源田俊一郎さんによる編集曲「ふるさとの四季」から秋と冬の歌を各2曲と「ふるさと」を、次に讃美歌の「安かれ我が心よ」と「慈しみ深き」を歌った。たまたま私は司会進行役として曲の紹介をしていたのだが、来場者の中には目が合うと微笑んだり頷いてくださる方が多く、暖かな気持ちにさせられた。

次に歌ったのは永六輔さん作詞、いずみたくさん作曲の「女ひとり」だが、曲の紹介で「♫京都大原三千院、恋に疲れた女がひとり♫と歌詞に出てきますが、我々の中には学生時代を京都で過ごした者が多いので、ひょっとすると、この中に恋する女を疲れさせた悪い奴がいるかも知れません、いや、いるに違いありません」と申し上げたら皆さん笑ってくださった。慣れぬ司会進行だっただけに嬉しい反応だった。

最後に歌ったのは「群青」で、曲の説明は一転、厳しく重いものとなり、東北地方を襲った東日本大震災により、卒業式を終えたばかりの南相馬市 小高中学校に津波が押し寄せたこと、106名いた1年生の内、2人が亡くなっていること、残る104人も福島第一原発の事故によって避難を余儀なくされ、97名は北海道から九州まで散り散りになってしまったこと、残る7名の生徒たちも歌う元気を失くしていたことを説明した。ただ、そんな中、音楽の小田美樹先生が大きな日本地図と同級生の顔写真を地図に張り出されたことから生徒たちが集まって会話を始め、生徒たちの言葉が「群青」の歌詞になっていることをご説明すると、皆さん、静かに聞いてくださっていたのが、少しホッとされたように見え、これは本当に心を込めて「群青」を歌わないといけないなという気持ちになった。

セレモニーの最後には、来場者の皆さんと一緒に「ふるさと」を合唱した。皆さん、ご自分の故郷を思い出されたのか、優しく暖かな思いに満ちた「ふるさと」に聞こえ、大変感動した。ハンカチで目頭を押させておられる方がお二人おられ、素晴らしい時間を過ごせたのだと思った。感謝。