今年も大学の先輩、S橋さんから「新美展」の案内ハガキが届いた。今回はF50号を3点出品されたとのこと。調べてみると、F50号のサイズは1167㎜×910㎜という大きさだから、これを3点完成させるのはさぞかし大変だったことと思う。

 

その1点目は「鵜飼」と題されたもので、鵜匠が複数の鵜を操り、川魚を取らせている様子が描かれている。私が見事だと思ったのは、夜空を背景にくっきりと浮かび上がる鮮やかな篝火だ。子供の頃、長良川の鵜飼いを見に行ったことがあるが、魚を捕る鵜より、勢いよく燃える篝火に目を奪われた記憶がある。それを思い出した。



2点目は「祇園祭(京都)」という作品で、まさに向きを変えようとしている山鉾の様子が描かれている。大きくて重い山鉾だが、エンジンもハンドルも付いていないから、向きを変えるのは一苦労だ。多くの人が力を合わせて山鉾を引き、少しずつ向きを変えていくが、その息遣いが聞こえてくるような作品だ。



3点目は「祇園新橋(京都)」という作品で、夕暮れ時の祇園新橋が描かれている。赤く染まる夕焼け空、赤く光の灯った料亭の窓、そして赤い神社の玉垣と着物姿の女性たち・・・なんとも妖艶な世界だ。こんなになまめかしく、あでやかな祇園新橋を描けるということは、こういう時間帯にS橋さんは何度も出入りされていたのだろうか。今度、聞いてみよう。