その先人たちの哲学については、しんめいPさんによる「超訳の超訳」が各々の似顔絵の横に書かれている。
ブッダ「自分なんかない」
龍樹「全部、空」
老子「ありのままが最強」
荘子「この世は夢」
達磨「言葉はいらねえ」
親鸞「他力本願でOK」
空海「欲あってよし」
本を一通り読み終わると、この超訳の超訳も大変良くできていることが分かる(笑)
私が特に共感できたのは、龍樹が説いたとされる「空」についての説明だ。例えば、アメリカと日本は太平洋という海で隔てられてはいるが、そんな境界線は「幻」に過ぎず、海水がなくなれば陸でつながっているのが見える筈だ。そう考えれば、富士山はニューヨークにもパリにもか南極にもつながっているし、五大陸もすべての国もつながっているのが分かると説く。
だから、境界線のような幻が消えた「空」はどのような境地かというと、「虚無」ではなく「縁起」、すなわち「全部がつながっている」状態こそ「空」だとおっしゃるのだ。
人と自然もしっかりつながっている。例えば、「水」は雲として存在しているが、「雨」になって地上に降り注ぐと「山」に染み込んでその一部になり、やがて「川」と水道管を通ってあなたの家にやってくる。それを飲めば、水は「あなた自身」になる。だから、雲も雨も山も川もあなた自身とつながっているという訳だ。これを読んだときには、自然を汚してはいけないし、人間同士が戦うのは愚の骨頂だと自然に無理なく思うことができた。
地球の環境を守り、世界に平和をもたらせるのは仏教かなと思わせる程の説得力があった。
