バイオリンの詩子先生からお借りした。
10年前なら、このタイトルに興味を引かれることはなかったと思うが、私の母は70才で、父は78才で亡くなっており、平均すると74才、一方、私は今年68才になるから、僅か6年後にその年齢に達することになる。それを思うと、佐藤愛子さんはどのように死にたいと思われたのか、参考までに知りたいと思った次第。
しかし、いざ読み始めると、佐藤愛子さんが経験された霊体験が次々に出てくるし、それを解決すべく、美輪明宏さんまで登場され、なかなか「こんなふうに死にたい」が出てこない。それはそれで興味深くはあったのだが、深夜、一人で読み進むうちに、臆病者の私は小さな物音にもドキッとするくらい怖くなってきた(-_-;)
ただ、ご友人の作家、川上宗薫さんがリンパ腺の癌で8ヶ月の闘病の末にお亡くなりになることを書かれたくだりで、佐藤愛子さんの「こんなふうに死にたい」が分かったような気がした。川上宗薫さんは死の間際まで口述筆記をされていたが、それについて佐藤愛子さんがこんなことを述べておられるからだ。
「彼の口述筆記は生き続ける手段であると同時に、死ぬための手段でもあったのだ。死ぬために彼は残ったエネルギーを使い果たさねばならなかった。本能が彼にそう教えたのだ。エネルギーの強い人間が死ぬためには、それだけの苦闘が必要なのだろう。」
恐らく、エネルギーの強い佐藤愛子さん(99才!)も最後まで書き続けられるのだろう。さて、私もエネルギーの強い方かも知れないが、「アイツは最後まで食べ続けたなぁ」などと笑われないようにだけ注意しようと思う。
