「新小岩」と聞くと、頭と心の一部が反応する。結婚して最初に住んだ町で、三人の娘が生まれ、五人家族になるまでの七年間を過ごした。いろんな懐かしい思い出のある場所だ。その新小岩にある葛飾区の施設で同志社混声合唱団の練習が行われたので、ちょっとドキドキしながら新小岩駅で降りた。
南口にルミエールというアーケード商店街がある。そこを五分ほど行ったところに小さなマンションがあり、そこに住んでいた。元は銭湯があった場所だと聞いたが、雨でも傘は要らないし、いろんなお店はあるし、皆さん庶民的で幼い娘たちに声を掛けて下さるし、とても便利で過ごしやすい町だった。
そのアーケード商店街を歩き始めたが、記憶にあるお煎餅屋さん、カメラ屋さん、バッグ屋さん、靴屋さん、金物屋さん、お肉屋さん、パン屋さん、トンカツ屋さんがなくなっている。魚屋さんとお米屋さんは残っていたが、当時の面影が感じられないほど大きく変わっていた。それを淋しく思ったが、住んでいたのは30年以上も前のことだから、当然と言えば当然だろう。
それでも「変わり過ぎや」という思いで歩いていたが、かく言う私も当時はラグビーの現役選手だったのが、今やバイオリンを背負い、ヘンデル「メサイア」の重い楽譜を持って現れたのだから、もし、ルミエール商店街に目と口があるなら、「ボルさんだって変わり過ぎでしょう」と言われたかも(笑) お互い、これからも変化を続けましょう。
