夏の甲子園が中止になった。出場を目指して練習に励んでいた高校生、特に3年生のことを思うと心が痛む。そういう球児に向け、甲子園で優勝経験のある二人の監督さんが言葉を贈っておられる。毎日新聞の夕刊に紹介されていた。

 

 

智弁和歌山前監督の高嶋 仁さんは、「長い人生にはうまくいかない時期もある。(将来)振り返った時に、『あの苦しさがあったから今がある』と言える人生にして欲しい」という言葉。その通りだ。私は恵まれた人生を送ってきたが、それでも苦しいと思った時期があり、今、振り返ると、その時の決断があって今があることに気付く。

 

もう一人、横浜高校の元監督、渡辺元智さんは、「君たちは限界にトライしてここまでたどり着いた。必ずまた、立ち上がれる力を持っているはずだ。まだいくらでもできることがある。若さの特権だ」、そして「好きな野球を捨てるな」という言葉で締めくくっておられる。これも素晴らしいメッセージだ。

 

学生の頃は分からなかったが、この年齢になると、学生時代は準備の期間だったことが良く分かる。大学に進学すれば大学時代の目標が、社会人になれば社会人としての目標が出て来るし、それらに夢中で挑戦するようになる。同じように、結婚や育児も同じように課題や目標を与えてくれる。今、振り返ると大忙しの人生だった。甲子園出場の夢を失ったことは本当に気の毒だが、鍛え上げた頑強な身体や不屈の闘志、燃えるような情熱まで一緒に失わないようにして欲しいと切に願う。