太田喜二郎(1883-1951)と藤井厚二(1888-1938)は「日本の光を追い求めた画家と建築家」とのこと。お二人のことは全く存じ上げなかったが、たまたま太田喜二郎さんの孫が同志社で一緒に学んだ同級生で、目黒区美術館で展示会をやっているから観に行きなよとチケットをプレゼントしてくれた。美術には疎いが、これは行かねばなるまい。

(「雪の朝」1910-1911 油彩)

(「風景」1908-1913 油彩)

太田喜二郎さんの作品には眩しい光もあれば優しい光や力強い光もあり、それがとても興味深かった。光そのものを描くというより、光を受けたものを描くことで様々な光を見せるということか。上の二つの作品は絵葉書になっているものを購入したが、冬の光と秋の光なのか、違いが明らかで見ていて飽きない。

又、「帰農」(1915年、油彩)という作品があったが、これは逆光の中に牛と農夫を浮かび上がらせたもので、牛も農夫も逞しく見え、今にも動き出しそうだった。いろんな光の描き方があるものだと感心した。

作品の多くは油彩画だったが、水彩画も何点かあり、柔らかな色で平和な情景を描いた「多摩川の夕日」(1902年)や「東京より帰還 岐阜にて」(1902年)は見ていて心が和む作品だった。又、太田喜二郎さんから藤井厚二さんに宛てられた手紙が展示されていたが、味のある文字に色とりどりの挿し絵が添えられ、手紙というより見事な作品になっていた。「絵になる」とは正にこういうことを言うのだろう。