明石順平さんという弁護士が書かれた本で、アベノミクスに批判的な内容になっている。公表されている資料を元に分析されており、いくつか「ホンマかいな?」と気になる指摘が出てくるが、信憑性があるせいか、未来への不安を払拭できぬまま読み終えた。


その中でも最も気になったのは、リフレ派の経済学者でノーベル賞も受賞しているクルーグマン教授が2015年10月20日に自分のブログに書いていたという、日本の異次元の金融緩和に関する見方だ。

... the problem confronting monetary policy is harder than it seemed, because demand weakness looks like an essentially permanent condition.
(日本の)金融政策が直面している問題は見た目よりも困難だ。なぜなら、需要の弱さは本質的に永続的な状況のように見えるからだ。

要するに、異次元の金融緩和も需要が弱い状況では機能しないという見方だろう。確かに、需要を上回る供給があれば、売上は容易に伸びないし値上げもままならない。そう考えると、クルーグマン教授が永続的と見る人口の減少や、消費者も既に最低限必要なものは持っているという日本の豊かさが経済成長のブレーキになっているように思う。

問題は、そういう状況が日本だけではなく、欧米を含む先進国で広く見られることだろう。円もドルもユーロも経済成長を上回る規模で刷り続けられているのだとすると、いつか精算を求められるときが来るだろうし、それが子や孫の世代なら申し訳なく思う。