久し振りにジム・ロジャースさんの著書を読んだ。「お金の流れで読む日本と世界の未来」、タイトルは優しいが、中身は辛辣で手厳しい。


「今後1~2年の内に、私が生きていた中で最悪の経済危機が起こると予想している」という大胆な予測が早速序章に出てくる。その根拠だが、政府、企業、家計、金融機関を合わせた世界の債務残高が2018年3月末の段階で247兆ドルあり、これをGDP比で見ると3.2倍の債務規模になるとのこと。

すなわち、世界中が稼ぎに見合わない借金を抱えている上に、いまだに日米欧始め世界中で紙幣を刷りまくっているのだから、ソフトランディングなどあり得ない、経済危機というハードランディングでしか収まらないという趣旨だろう。

アベノミクスにも手厳しい。好景気と言うがうわべだけ、株価がここ数年で3倍になったと喧伝するが、これは日本銀行が紙幣を刷りまくり、そのお金で日本株や日本国債を買っているからだと身も蓋もない。「赤信号、みんなで渡れば怖くない」にはならないだろうなと思わせる本だ。