ラグビー部の大先輩、S井さんが亡くなられた。91歳。昭和25年のご卒業で、学生時代は何もかもが不足した戦後の日本と重なる。S井先輩は主務を務めておられたから、食料やジャージ、スパイクの確保に苦労されたというお話を聞いたことがある。

卒業されてからはOB会の東京支部を立ち上げ、自分より先輩のOBを訪ねては寄付を募り、上京してくる現役たちのお世話をされたらしい。就職で上京してくるOBが増えてくると、今度はOB会報を発行して郵送し、団結とOB会費の納付を呼び掛けられた。

東京は同志社にとってはアウェイの地だ。正に孤軍奮闘の時期が長かったと思うが、S井先輩のご苦労が実り、東京支部も今や300人の会員を数えるまでになった。「井戸の水を飲む者は、井戸を掘った人の恩を忘れるな」と言うが、東京支部の井戸を掘られたのはS井先輩だ。それを忘れないようにしようと思う。

合掌。