勤務先の人事制度が改められ、それに伴う人事考課はどうあるべきか、どのように準備し、取り掛かるべきか、注意すべき点は何か、等々、基本的な仕組みと運用方法、心構えなどを学ぶ研修があった。

講師の先生から次々に課題が与えられ、それを5~6人ずつ振り分けられた複数のチームで討議し、回答案を提示する。最初は仕事が気になって消極的だったメンバーも、他のチームから出てくる異なる意見やハッとさせられる指摘に刺激を受けたのか、最後は真面目に積極的に取り組むようになった。

最後の課題は「この二人の社員を評価して下さい」というもので、それぞれの資格や業務内容、仕事振りにつき説明があった。早速、我がチームでも討議に入ったか、意見がバラバラでまとまらない。やむ無く折衷案で回答したが、面白いことに他のチームでも意見がバラバラでまとまらなかったらしい。

その結果を受け、講師の先生は前に立つとこうおっしゃった。これが忘れられない一言になった。

「皆さんから評価を受けた彼らの気持ちになって下さい。資格が明らかで、求められる能力も仕事振りも同じ情報を皆さんに与えました。しかし、評価する上司により自分の評価が異なることを知ったら、彼らはどう思うでしょう。この人事制度を信じて頑張ろうと思ってくれるでしょうか」・・その通りだ。

必要なのは機械的に評価することではなく、彼らの業務や目的について共有の認識が持てるまで話し込み、同じゴールを目指して進み続けることなんだろう。これまで私は上司に恵まれてきた。今度は私がそうならないと。