ある勉強会でご一緒している加藤保弥さんの著書だ。勉強会でも何度か憲法改正に関するお考えを伺っているが、今回は多くの人が聞きたいであろう22の質問に対し、加藤さんが分かりやすく答えるという形で編集されている。


例えば、「日本の防衛は米軍が主役で、自衛隊はその補完的存在に過ぎない。憲法第9条を改正して堂々と軍隊を持つべきでは?」という質問が出て来るが、これに対する加藤さんの回答は明快だ。

「国を守るのは自国民自身であり、他国にその主役を任せるのは間違っている。現実に万一他国の侵略を受けた場合、自衛隊は自衛隊法に基づき直ちに応戦する。米軍には日米安保条約に基づく義務があるが、その時の国際政治の状況によってはどうなるか、こればかりはその時になってみないと分からない」・・・なるほど、国際政治の歴史を見れば条約の無視や一方的な破棄は数多くあったし、自衛隊こそが必ずや我が国を守ってくれる武力組織だ、というのが加藤さんの基本的な考えなのだ。

ただ、ここからが大事なポイントだが、日本は憲法第9条で国際紛争の武力による解決を行わず、そのための軍隊も交戦権も持たないと謳っているのだから、「自国を侵略していない他国に対し、自衛目的の武力組織である自衛隊が武力侵攻したり、他国間の戦争に参戦することは憲法違反である」と説いておられる。その通りだ。よって、改憲の目的が自衛隊の他国への派遣や他国間の戦争への参戦にあるなら、この平和憲法の大前提が変わることになる。

だから、国民投票前にきちんと理解し、考えようと呼び掛けているのがこの本だ。頭を整理するには最適かと思う。