大塚家具の売上が不振で、身売り先を探しているというようなニュースが出ていた。3年前、創業者の父親と実の娘が経営権を巡って争い、娘が勝利を収めて経営に当たったが、その後、予定していたようには上手く売上が伸びなかったようだ。

こういう経営方針や経営権を巡る争いは実はあちらこちらであり、たまたまそれが親子の間で起こったから世間の注目を浴びたのだと思うが、年齢が30も違えば見る世界が異なるのは当然だし、競合するライバルも違って来るだろうから、衝突は避けられなかったように思う。

こういう報道に接すると、父が話してくれたことを思い出す。父は創業者であった祖父から会社を引き継いだ。祖父が病に倒れ、父が急遽呼び戻されたらしいのだが、その時、祖父はこう言ったらしい。

「会社のことはええ。お母ちゃん(祖母、父からすると母)を頼む。」

父は祖父との約束を守り、祖母の生活をちゃんと守ったし、会社の方もしっかり守り、次の社長に引き継いだ。その父の話を思い出すと、せっかく親子で生まれて来たのだから、最後まで素敵な親子でいようよ、と言いたくなる。会社は株主のものでもあり、社員のものでもある。でも、親はあなただけの親だし、子もあなただけの子なのだから。