チラシに「一橋大学管弦楽団のOBOGがベートーベンの第九を演奏するためだけに結成したオーケストラ。よって、最初で最後の演奏会」とあり興味をそそられた。更には「三幸という団名にはベートーベンの第九の歌詞にある『友』と『歓喜』と『生きとし生けるもの』を熱く謳い上げたいという思いが込められているが、別の説もあるので当日のパンフレットで明らかにする」という思わせぶりなことまで書かれており、これにまんまと嵌まってしまい、チケットを申し込んだ(笑)
結局、当日頂いたパンフレットから、「三幸」というのはメンバーの皆さんが贔屓にされている国立にある居酒屋さんの名前だと判明、そこで今回の企画が生まれ、大いに盛り上がったらしい。そんなことから、パンフレットの「Special Thanks」には居酒屋三幸さんのマスターのお名前まできちんと報告されていた(笑) 一橋大学は国立大学の名門という堅いイメージを持っていたが、パンフレットを読み進む内に親近感が湧いてきた。
しかし、最も一橋大学の堅いイメージが崩れ、大いに笑わされたのは歌詞の「超訳」だ。パンフレットには「対訳」と「超訳」が共に掲載されていたが、例えば比較するとこうなる。
【対訳】
歓喜よ、美しき神々の閃光よ
至福の地の娘よ
我らは炎の杯に酔いしれ
天国のあなたの聖域へ往く!
【超訳】
嬉しいね、神ビーム
かわいい姉ちゃんの神ビーム
君の視線で燃え立つエクスタシー
目指せ、天の門はそこだあ!
ユニークなパンフレットに笑わされ、すっかりリラックスして演奏を聴くこととなったが、第一部の「エグモント序曲」では若々しく勢いのある演奏に感動し、第二部の「第九」では特に弦楽器の厚みを感じさせる演奏にうっとりした。そして、プロの歌手と東京シンフォニッククワイアの合唱団が参加された第四楽章では「歓喜の歌」に相応しい喜びと力に満ち溢れた素晴らしい演奏を聴かせて頂いた。予期せぬ展開に、一橋大学の見方がすっかり変わる一日になった。
