「うたおうかい」の指揮者、M月先生が主宰されている音楽教室の発表会が年に一度あり、これに10年前から「うたおうかい」が賛助出演している。今回は「ロンドンデリーの歌」、「風の子守歌」、「瑠璃色の地球」の3曲を歌ったが、これまでの10年で一番大きな拍手を頂いたように思う。



聞く人は正直だから、多分、去年より出来が良かったのだろうが、上手く歌えた理由は「暗譜」だと思う。今回は早くから積極的に暗譜に取り組み、みんなに指揮の先生を見る余裕があった。もう一つ、ステージに上がってから指揮の先生から隣との間隔を詰めるよう指示があった。窮屈だと思ったが、歌い始めると両隣の声が良く聞こえ、多分、リズムや強弱を合わそうという気持ちになれたのだと思う。特にユニゾンの部分がきれいに歌えたように思う。

歌った後は気分が良く、打上げの会でもはしゃいでいたのだが、アルトのK井さんから「ロンドンデリーの歌は、息子を戦地に送った母親の歌なのかしら?」と話し掛けられ、答えに詰まってしまった。全く歌詞から曲の背景を考えるなど、思いもつかなかったからだ。

我が子よ いとしの汝を
父君のかたみとし
心していつくしみつ
今日まで育て上げぬ

古き家を巣立ちして
今はた 汝はいずこ
弱き母のかげさえも
雄々しき汝には見えず

確かに、居所が分からないというのは出征だろう。息子さんがおられるK井さんからすれば、戦争に息子を取られた母親の気持ちを想像されたのかも知れない。暗譜して良い気になっていたが、そこまでできたら、曲の背景や歌に込められた感情を知り、共有することが大事なのだろう。やっぱり、私などまだまだ初心者だ。