月に一度、六本木ヒルズで開かれる勉強会に出ている。元外交官や大学の先生、文筆家や生物学者、そしてテレビ局のディレクターと、仕事はバラバラだがインテリ揃いの会で、会員の方が講師を務めたりゲスト・スピーカーを呼んでお話を聞いたりして、その後、議論するのが目的になっている。テーマは「憲法第九条」や「我が国の財政再建」、「ドイツ連邦議会選挙の結果」等々、真面目なものばかりだが、ついに、私が話をすることになってしまった。

にわか勉強をして取り繕っても他の皆さんの方が詳しそうだし、下手に質問でもされたら答えに窮するだろう。そこで、ファッション業界に身を置いているのは私だけという利点を生かし、「ここまで変わった女性の消費者」というテーマで、私の回りに起こったさまざまな出来事をお話することにした。

最初にお話したのは、ポーラ文化研究所が行ったアンケート結果だ。2016年に15才から64才の女性1500人に「来年(2017年)貴女はこれらに使うお金を増やしますか?減らしますか?それとも変えませんか?」という簡単な質問をし、ファッションや外食、レジャーや習い事、そして化粧品やエステ等に使うお金がどうなるかを聞いている。


結果だが、「増やす」一番手は「旅行・レジャー」、二番手は「自宅での食事」、これに対し「減らす」の一番手は「ファッション」で、何と二人に一人が減らすと回答、又、二番手は「外食」で、これも4割の方が減らすと回答している。外食はお洒落をする機会にもなるから、我々の業界にとっては憂慮すべき結果となったのだ。

そんな入口から、過去一年間に拾い集めたユニクロやしまむらの躍進を伝えるニュース、トイザらスの倒産やトリンプの苦戦など生々しいニュースを説明し、結果的には山ほど質問を頂き、大変活気のある会になった。今日の教訓は「雀の巣も構うに溜まる」だろう。ささやかなテーマだったが、張りぼてではない重みがあったのかなと思う。