東大キャンパスの中に雪だるまがあった。

 
 
「東大生が作ったのかな?」
「そうじゃない?意外に無邪気なんだね」
「良く見ると賢そうな顔してる」
「プライド高そうだしね」
「ちょっと上目線にも見える」
 
予想していなかった東大生が作った雪だるまに話が盛り上がる。
 
「て言うか、地味じゃない?」
「確かに派手さはないか」
「手袋見なよ、軍手だよ(笑)」
「苦学生が多いのかな?」
「最近の東大生はリッチだと聞いたけど」
「だから栄養満点で太っているとも言える(笑)」
「フムフム、勉強好きだが運動不足?」
 
いつの間にか、雪だるまと東大生を重ねて語り始めている。
 
「違うよ、みんな、分かってないなぁ」
「うん?」
「作ったのは東大生だよ」
「エッ?」
「東大は日本一の大学だよ」
「それはそうだけど・・」
 
と、思わぬ展開になってきた。東大生の作った雪だるまは特別だとでも言いたいのか?
 
「一番溶けにくい大きさと形、それから位置も計算されてるね。東大生ほど頭良くないけど、見る目がある私にはそれが分かる」(笑)
 
みんな笑ったけど、そう言われるとそうかも知れないと思わせるところが東大生の強みか。私が作った雪だるまなら、「こういう体型にならないでね」で終わりだったろう。