第100回定期戦の前に4つの対戦がある。最初は慶應幼稚舎対同志社小学校だが、あとの3つはOB同士の対戦だ。

 

大学選手権でも同志社と慶應義塾は何度も戦っているが、1985年(昭和60年)には決勝で対戦している。同志社は平尾、土田、大八木というスタープレーヤーを擁する強いチームで大学選手権3連覇を狙い、一方の慶應義塾は松永、市瀬、村井など名選手が揃った上、伝統の猛練習で力を付け、早稲田、明治の強豪を倒していた。

 

  

突進する平尾(同志社大学卒業アルバム委員会提供)

 

試合は接戦になるかと思われたが、開始早々平尾が先制トライ、その後も同志社がトライを奪い、前半10分で10ー0とリードする。これは同志社の快勝かと思われたが、スクラムで優位に立った慶應義塾が次第にゲームを支配するようになり、10ー6のスコアで後半38分を迎える。そして、慶應義塾にチャンスが訪れる。

 

同志社ゴール前、慶應義塾ボールのスクラムから慶應義塾は左オープンに展開し、左CTB松永がカットインで裏に抜け、そこに走り込んできたFB村井がボールを受けてそのままゴールまで持ち込みトライ・・・と思った瞬間、スローフォワードの反則を告げる笛がなる。もし、これがトライならゴールも確実に入る位置で劇的な逆転トライだっただけに、慶應義塾にとっては痛恨の反則となるが、見る位置により微妙な裁定だったこともあり、以後、誰からともなく「幻のトライ」と呼ばれるようになった。

 

今回の定期戦では、この「幻のトライ」の決着を付けようと、当時のメンバーが「レジェンド・チーム」を編成し、対戦することになっている。平尾が生きていたら、当然、参加する筈だったゲームなので、彼も天国から両チームに声援を送るに違いない。尚、当時のメンバー8名(同志社4名、慶應義塾4名)から「幻のトライ」や夏合宿の日々、毎日の練習などにつき話を聞く機会を得た。その模様は「記念冊子」に詳しく書かせて頂いたので、是非、記念冊子を買って下さい。これ、昨日もお願いしましたね(笑)