大学の同級生が出演するという「ヨハネ受難曲」を聴きに行った。同級生の話では、ヨハネによる福音書に出てくるイエス・キリストの受難をバッハが作曲した68曲の歌で綴る物語とのこと。 重要な登場人物であるイエス・キリストや、イエス・キリストを迫害したとされるユダヤ総督のポンテオ・ピラトを演じ、歌うのはソロのオペラ歌手の皆さんで、同級生が所属する合唱団はユダヤの民衆を演じたり、讃美歌を歌ったりするようだ。もう一人、福音史家と呼ばれる役割があり、テノールのオペラ歌手が物語の進行と解説を司っておられた。彼がヨハネなのだろう。

 

 

さて、同級生は「途中、眠くなるかもね。そのときは遠慮なく寝てくれ」みたいなことを言っていたが、貰ったチケットに書かれていた指定席に行ってみたら、前から2列目のほぼ中央の席だった。この席ではさすがの私も眠れないだろう。更に、ドイツ語の歌詞ではあったが、日本語訳がついていて、それを読み始めたら、イエスが捉えられ、ユダヤ人の民衆に死刑にしろと騒がれ、やがて十字架を背負ってゴルゴタに向かう様子が書かれている。とても居眠りできるような心境ではなくなってしまった。

 

歌も合唱も管弦楽の演奏も素晴らしく、ドイツ語の歌詞を聴きながらも日本語訳からイエスの気持ちや周りの人々の表情や仕草を想像し、あっという間に68曲を聴き終え、しばらく感動の余韻に浸らせて頂いた。同級生に感謝。