若い頃、母親に「あんたは黙っていると怖く見える。笑っていなさい」と注意された。念のため、周囲の方々に尋ねてみるとその通りだったので、以後、意識してニコニするよう心掛けた。しかし、問題は電車の中や車の運転中に起こる。
電車の中で満員なのに脚を組んで座る人、扉付近から動かず乗降客の妨げになっている人、信号を守らない歩行者と自転車、レース場に行けばと言いたくなる飛ばし屋・・・と怒りたくなる場面に遭遇するとニコニコなんかしていられない。
笑顔でいないと、しかし、笑顔でいられるか・・・そういうジレンマと長年戦ってきたが、やっと解決できる目処が立ってきた。どうしたか? 神さまを信じることにしたのだ。怒りたくなる場面に遭遇し、自分の顔がこわばったことに気付くと、こう呟く。
「神の前では50歩100歩」
これは効く。大体、私が怒るときは自分が正しいと信じ込み、相手が悪いと決め付けている。又は、恥ずかしくて言い辛いが、自分の方が相手より優れていると思っていることが多い。しかし、そんなもの、神さまの前では「50歩100歩」だ。そう思うと、怒った自分が可笑しく思え、笑えてくる。まだ試している最中だが、これまでのところ成功を収めている。