新潟県の米山隆一知事に関する記事を読んだ。元々、米山知事は原発推進の立場だったが、柏崎刈羽原子力発電所の再稼働に慎重な立場に転じたとのこと。その変わり身について問われ、「いつまでも原発事故が収束しないことが分かった時点で、意見を変えるのは当然」と答えておられた。東大で学ばれ、医師の資格も弁護士の資格も持っておられる大変頭の良い方のようだが、考え方や性格が分かり易く開放的で、記事を読んだだけで好感をもった。米山知事に投票された有権者の中には、原発推進に賛成した方々もおられるのだろうが、もし、そういう方から批判や質問が来たら、その都度、米山知事は丁寧にお答えになるのだろう。
(米山知事)
さて、最近、名前を聞かない日はないトランプ大統領だが、移民規制大統領令には続々非難の声が上がっている。GEのイメルトCEOは直接の批判は控えつつ、「当社には名指しされた国の従業員が多くいる。自分たちの声を新政権と議会に届ける」とコメント。スターバックスのハワード・シュルツCEOはもっと明確に「心が痛む。難民1万人を5年掛けて世界で採用する」と述べている。グーグルのサンダー・ピチャイCEOも出張中の社員に「直ちに帰国せよ」とメッセージを送り、この大統領令に100人の従業員が影響を受けると述べた。国境を超えて活動する企業にとっては従業員に関わる一大事で、決して放っておける問題ではないということだろう。興味深かったのは、ボストンの連邦地裁判事が「米大統領 令の執行 を差し止める判断を下した」という記事だ。実業の世界だけではなく、司法の世界からも問題提起された形だ。
政治の世界では過去に実績がなく、確固たる基盤のないトランプ大統領としては既成概念や既存勢力を否定することで求心力を保とうということかと想像するが、米大統領といえども出来ること、出来ないことがあると思うので、米山知事に倣い、「状況が変化したことが分かった時点で、意見を変えるのは当然」と宣言し、より現実的な着地点を見出すというのはどうか。それで離れる支持者もいるだろうが、逆に支持に回る有権者が意外に多いように思う。オバマ前大統領の支持率が高かったのは、アメリカは最早世界の警察官ではないにしても、アメリカが世界の大国でリーダー的存在であることを受け容れ、その力ゆえに自制する姿勢への安心感があったからのように思う。 経済界で成功されたトランプさんなんだから、是非、政治の世界でも成功を収めて欲しい。
