バイオリンの先生から絵の個展の案内はがきを頂いた。場所を見ると、レッスンの帰りに寄れる所だったので、その足で寄らせて頂いた。
奥山 忠さんという方の作品で、略歴を見ると、工学院大学を卒業された後、中国、インド、チベットなどアジア諸国の仏跡を2年ほど遍歴され、その後、独学で日本画を学ばれたとのこと。原色を使われず、淡く、柔らかな色だけで描いておられるのに、絵に奥行きがあって何か不思議な気がした。
作品が20ほど展示されていたように思うが、一番心惹かれた絵がこれだ。少し暗い背景に清楚な女性が立ち、その周りを光が包む。その光が希望のようにも、命のようにも、魂のようにも見え、暫く眺めている内に心が落ち着いた。ギャラリーに奥山さんがおられたので、「不思議な絵ですね」と話し掛けたら、「絵は良くご覧になるんですか?」と尋ねられた。心の準備をしていなかったので、「いえ、博物館にはときどき行きます。恐竜の骨なんかが好きなんです」と頓珍漢な返事をしてしまったが、不思議なのは絵ではなく、バイオリンを背負って恐竜の骨の話をする私の方だ、と思われたかも(笑)

