バイオリンの発表会に出た。先生の旦那さんである熊さんが葉加瀬太郎の「情熱大陸」と映画「ディア・ハンター」の主題歌「カヴァティーナ」を私のために編曲して下さった。情熱大陸は弦楽四重奏、カヴァティーナはチェロとの二重奏だ。

 

 

早速、熊さん作成のデモ演奏を聴いてみると、どちらも素敵な曲ではないか。情熱大陸には文字通り情熱たっぷりの躍動感があり、ディアハンターには静かだが胸を締め付けるような旋律がある。単純な私は、こんな曲を弾けるなんて幸せ、と喜んでいたのだが、聴くと弾くでは大違いで、練習を始めるとあちらこちらで壁にぶち当たった。

 

「情熱大陸」は速くは弾けず、ところどころでフリーズしてしまう「凍結大陸」(笑)、「カヴァティーナ」は長い音と重音がかすれてしまう「カスレティーナ」(笑)・・・我ながら上手い命名だと思ったが、いやいや、笑っている場合ではない。それから毎朝の特訓が始まった。「情熱大陸」は毎週土曜日のレッスンで先生がテンポを指定下さるのだが、それが少しずつ早くなっていった。「カヴァティーナ」は音がかすれようが弓が足らなくなろうが、一定のテンポで弾き続ける。その努力が実り、少しずつ曲らしくなってきた。

 

本番ではミスもあったが、意外にドキドキせず、「このテンポで行くと、あそこで指がもつれるな。だったら、今だけでもしっかり弾いておこう」と考えられるくらい冷静だった。これで、予想に反し指がもつれなければドラマなのだが、現実はそこまで甘くはなく、予定通り、もつれてしまった。しかし、今回はほぼ練習通りの演奏ができたように思う。当たり前のことだが、無駄になる練習などないことを実感できる発表会になった。

 

ご近所の皆さま、そして家族のみんな、私の騒音に寛大なるお付合いを下さり、ありがとうございました!