食道と胃、十二指腸の内視鏡検査を受けた。
てっきり、内視鏡は口から入れるものと思っていたが、病院側の説明では鼻から入れる経鼻式がお薦めで、口から入れる経口式より嘔吐感が少なく呼吸も楽、更には映像を見ながら会話も可能とのこと。そこで、経鼻式をお願いすることにした。スプレーによる麻酔を鼻の奥に合計3回、氷状の麻酔薬を溶かしながら喉に流し込み、 いよいよ名前を呼ばれて診察室に入った。
身体の左側を下にして診察台に横たわると、目の前のモニター画面が診察室の中を映し出している。あぁ、なるほど、先生が手にされている内視鏡があちらこちらを写しているんだ、と分かった途端、私の鼻が画面に現れ、内視鏡が一気に鼻の中に入り込んで来た。その後の映像は初めて見るもので、最初の方こそ興味深くて見入ってしまったが、次第に同じような映像に飽きてきた。
更には、細いとは言え、内視鏡という普段は縁のないものが身体の中に入っているのだから、痛みや苦しさは感じなかったものの、次第に気持ちが重くなってきた。「早く終わらないかな」と思い始めたとき、背中から「大丈夫ですか?」という声が聞こえた。私の背中の後ろに立っていた看護師さんの声で、そのとき初めて背中に当てられていた看護師さんの手に気付いた。
まるで子供のようだが、その手を感じるとホッとして気持ちが軽くなった。以前読んだ本に、痛み止めの効かなくなった癌の患者さんも、看護師さんに手を握られると痛みが和らぐという話が出ていた。そのときはホンマかいなと思っていたが、多分、正しいと思う。一人ではないと思えたとき、人は強くなれるのかなと思った。
医療行為のことを「手当て」というが、素晴らしい日本語だと思う。
てっきり、内視鏡は口から入れるものと思っていたが、病院側の説明では鼻から入れる経鼻式がお薦めで、口から入れる経口式より嘔吐感が少なく呼吸も楽、更には映像を見ながら会話も可能とのこと。そこで、経鼻式をお願いすることにした。スプレーによる麻酔を鼻の奥に合計3回、氷状の麻酔薬を溶かしながら喉に流し込み、 いよいよ名前を呼ばれて診察室に入った。
身体の左側を下にして診察台に横たわると、目の前のモニター画面が診察室の中を映し出している。あぁ、なるほど、先生が手にされている内視鏡があちらこちらを写しているんだ、と分かった途端、私の鼻が画面に現れ、内視鏡が一気に鼻の中に入り込んで来た。その後の映像は初めて見るもので、最初の方こそ興味深くて見入ってしまったが、次第に同じような映像に飽きてきた。
更には、細いとは言え、内視鏡という普段は縁のないものが身体の中に入っているのだから、痛みや苦しさは感じなかったものの、次第に気持ちが重くなってきた。「早く終わらないかな」と思い始めたとき、背中から「大丈夫ですか?」という声が聞こえた。私の背中の後ろに立っていた看護師さんの声で、そのとき初めて背中に当てられていた看護師さんの手に気付いた。
まるで子供のようだが、その手を感じるとホッとして気持ちが軽くなった。以前読んだ本に、痛み止めの効かなくなった癌の患者さんも、看護師さんに手を握られると痛みが和らぐという話が出ていた。そのときはホンマかいなと思っていたが、多分、正しいと思う。一人ではないと思えたとき、人は強くなれるのかなと思った。
医療行為のことを「手当て」というが、素晴らしい日本語だと思う。