7年前に亡くなった同級生のお父さんが亡くなられた。87歳だった。一緒にラグビーをしていた同級生が倒れてからはずっと一緒に暮らして看病し、同級生が亡くなった後は私たちを息子のように思い、ときどき激励の手紙や電話を下さった。

お通夜

最後に会ったのは、去年の11月、同級生の七回忌が営まれたときで、「息子も私も賑やかなんが好きやから、皆さん大いに飲んで食べて帰って下さい」と元気なところを見せられたが、実際には病気がちで、「次は13回忌ですね」と言うと「そこまでは・・・」と言葉を濁された。

そんな記憶があるから、その後ご無沙汰したことを後悔しながらお通夜にお邪魔したのだが、同級生の息子と話をすると、「お棺に入れるときは同志社ラグビーのジャージを着せて、その上にオールブラックスのジャージを着せてくれ。でな、首にはアスコットタイを巻いてくれるか」と言われ、アスコットタイを買いに行かされ、あちらこちら走り回らされたらしい。

次に同級生の妹さんと話したら、「お医者さんにもうアカンと言われてたのに、グレープフルーツジュースが飲みたい言うてな、搾りたてのジュースを出したらキレイに飲んだんや。そしたら元気になって、次はメロンが食べたい、その次はミックスサンドで、その後はお寿司を買うて来いと言われて・・」とやっぱりあちらこちら走り回らされたらしい。

棺の中のおやじさんはお洒落なアスコットタイを首に巻き、すました顔をされていたが、人生の最後に思い切りワガママを言い、それを受け容れてくれるご家族がいる幸せを満喫されたのだろう。一方では、弔問客に出す茶菓子や軽食まで具体的に細かく指示をされたようで、その点はお見事と言うしかない。今頃は、久し振りに同級生と会って話し込んでおられるのだろうか。

合掌