「これは、君が今読むべき本だと思う」

岡本太郎 1

大学の先輩からそう言って渡されたのだが、正直言うと半信半疑だった。しかし、京都に行く用事があるし、新幹線の中で読むにはちょうど良さそうだ。そんな気楽な感じで読み始めたのだが、トイレに行くのも忘れるほど一心不乱に読んでしまった。

岡本太郎 2

後でもう一度じっくり読み返したいという言葉に出会うとそのページの端を折る癖があるのだが、写真の通り、感動した言葉がたくさんあった。流行語にもなった「芸術は爆発だ!」という岡本太郎さんの弾けるような言葉があるが、この本でも数々の言葉が弾けていた。

「人類ははばたいて飛ぶことはできなかったし、動物のように速く走ることもできなかった。全く惨めな弱い生きものだった。だから、空を飛ぶとか、速く走ることができないことに運命を賭けたんだ。そして、近代になると、鳥や動物以上に飛び、走るものを発明したじゃないか。」

そして、こう続く。「自分に能力がないなんて、引っ込んでしまってはダメだ。なければなおいい。今まで世の中で能力とか才能なんて思われていたものを超えた、『決意の凄み』を見せてやれ。人間はやろうと決意するかしないかだ。」

「決意の凄み」と言われると、これまで私がしてきた決意など、お昼に何を食べるかという程度のものに過ぎなかったように思えてくる。凄みのある決意なら、自分でも気付かなかった力が湧いてくる、と岡本太郎さんは言いたかったのかも知れない。