道徳教育が早ければ2018年度に教科化されるそうだ。背景にはイジメの問題や家庭の崩壊など深刻な社会問題があるとのことだが、一方では、教科化された場合にどうやって成績評価を行えば良いのかという困惑の声が、道徳を担当する担任の教師から届き始めているらしい。確かに、点数化するには無理があるだろう。

そもそも、道徳とは何なのか?辞書によるとこうだ。「人が善悪をわきまえて正しい行動をなすために守り従わねばならない規範の総体」、そして「外面的、物理的強制を伴う法律とは異なり、自発的に正しい行為へと促す内面的原理」。ついでに和英辞典で調べると、英語では "morals" とあった。なるほど、要するに「モラル」か。

私が気になるモラルの低下はいずれも電車の中で感じることだが、①脚を組んだり投げ出したりしている、②老人に席を譲らない、③飲み食いをしている、の3点だ。ただ、どうやら感じ方には温度差があって、②は許せないが①と③は私もしているという人がいるからややこしい。さて、どうするか?

私が担任の教師なら、「電車の中で老人に席を譲る人と譲らない人がいます。これをどう思いますか?」と子供たちに投げ掛けてみたい。これに対して、「席を譲る人はエライと思います」とか「自分が疲れているときは譲りたくありません」とか「一度譲ろうとしたら、次の駅で降りるからいいと言われました」とか「私は老人じゃないと叱られました」とか、さまざまな意見が出れば面白い授業になるように思う。

要するに道徳に求められるのは、「周りの人はひょっとすると自分とは違う意見を持っていたり感じ方をしているかも知れない」という謙虚さを持つこと、更には、相手の立場からみればどう見えるのだろうという異なる視点を持つことの大切さを教えることではないか。善悪を判断するのは意外に難しい。それより、自分は間違っているかも知れないという謙虚さや、違う見方もある筈だという冷静さを持つことの方が円満で配慮に満ちた社会を作り上げるように思う。

黒豆大福
仙太郎の「黒豆大福」
私の大好物もある人には肥満の敵、別の人は無関心、好き嫌いと価値基準の押し売りはいけません(^O^)/