腸は私たちの安全を守っているだけではなく、私たちが幸せだと感じるために必要な「セロトニン」や「ドーパミン」という物質をせっせと作ってくれてもいる。消化だけではなく、腸は食べ物からこれらの幸せ物質を合成して作り、それを腸内細菌が脳まで運んでくれているというのだ。

このことから、藤田先生は「幸せをつくっていたのは腸だった」とおっしゃっているが、もう一つ、この「腸内細菌」の重要性についても教えて下さっている。すなわち、私たちの身体の中に毎日出現する5000個以上のガン細胞から身を守ってくれている「Th・I免疫システム」の機能を高める鍵の70%は腸内細菌が握っているとのこと。残りの30%は楽しく生きるという心の問題らしいので、要は腸内細菌を活発に維持し、楽しく明るく生きていればガンにはならないということらしい。

では、この腸内細菌を増やすにはどうすれば良いかというと、その餌となる食物繊維を多く含んだ食物を摂れば良いとのこと。ここで藤田先生は「ウンコ」の話を始められるのだが、先生によると世界で最も食物繊維を多く摂るのはメキシコ人で、結果として、メキシコ人のウンコは巨大なんだそうだ。面白いのは、メキシコ人の自殺率が低いことで、更に調査されたところ、ウンコの大きさと自殺率は反比例することが分かったのだという。これまで70カ国で10万個を超えるウンコを集め、調査したという藤田先生のおっしゃることだから、多分、間違いのない事実なんだろう。

以上、腸内細菌が多いとセロトニンやドーパミンを十分脳に送ることができて私たちは幸せを感じることが可能になる。逆に腸内細菌が少ないと、免疫力は低下するだけでなく、幸せ物質が脳に十分届かないことからうつ病になったり、自殺が増えるということらしい。先生は「腸を可愛がれば、疲れない、ボケない、老いない」とおっしゃっている。では、具体的にどうすれば腸は喜ぶのか。先生は本の最後に自ら実践されている27の生活習慣を上げておられる。これが生々しくて面白い。

おせち
(おせち料理に使われる根菜にも食物繊維が多く含まれているそうだ)

(続く)