青魚が苦手だったが、煮たり焼いたりしたものなら美味しく頂けるようになった。餡子が苦手だったが、仙太郎の最中を食べてから餡子や和菓子が好きになった。納豆やレバーは相変わらず好きになれないが、食べることに関しては以前より間口が広がったように思う。


これに対し、人に対する好き嫌いはどうも間口が広がらない。どうしても好きになれないタイプがあり、そうと分かると距離を空けてしまう。食べものの好き嫌いを決めるのは「舌」なんだろうが、人の好き嫌いを決めるのは一体なんなんだろうと思う。興味が尽きない。


救いは、好きになれる人がほとんどで、好きになれない人は圧倒的に少ないということだが、それだけに、「あ・・この人のこと好きになれないかも・・」と感じることは滅多にないから逆にショックが大きい。最近の例でいうと、イェール大学名誉教授、浜田宏一先生の本を読み始めたのだが、まえがきを読んでいるときにそれを感じてしまった。


ボルネオ7番のブログ-浜田宏一


浜田先生はノーベル経済学賞候補者の一人とされている著名な経済学者で、多くの方々に影響を与え、その中にはアベノミクスを推進する安部首相もおられるのだとか。一体どんなことを教えて下さるのだろうと興奮気味に本を開いたのだが、まえがきにこう書かれていたのだ。


「私は東京大学やイェール大学で40年以上にわたり教鞭をとってきたが、果たしてそれが社会のために役立ったのだろうかと自信を失いかけている・・・(中略)・・・なぜか?友人がいうように、教え子である日本銀行総裁(注:当時)、白川方明氏を正しく導くことができなかったからである」。


引っ掛かったのは「正しく導くことができなかった」と言い切れる絶対的な自信と、教え子、すなわち後輩のことを著書の中で一方的に批判するという強引さだろうか。


他の人たちはサラッと読んで先に進まれたのだろうが、私はここで急停車してしまい、結局、読み終えるのに3ヶ月を要した。これくらい長い時間が掛かってしまうと、例えて言えばすっかり冷めたスープを頂くようなもので、残念だが感激や興奮は残らない。浜田先生、すみません。もう少しオトナになってから再度読ませて頂きます。