6月25日にシャープの株主総会が開催された。平成25年3月期は5453億円の赤字で、株主から厳しい質問や意見が相次いだらしい。記事の見出しは、「針のむしろ140分」だった。


シャープと聞くと、「シャープペンシル」を思い出す。発売当時は「早川式繰出鉛筆」と呼ばれ、意外なことだが、最初は全く売れなかったそうだ。ところが、第1次世界大戦の影響から生活物資が不足した欧米で大ヒットし、それが日本に伝わったのだという。


創業者の早川徳治さんにもご苦労があったんだ、と思っていたら、実はご幼少の頃に大変なご苦労をされていることが分かった。先ず生後1年11ヶ月で養子に出されておられる。その後、養子先の養母が急逝、継養母からは食事も満足に与えてもらえないという苛酷な日々が続く。


見るに見かねた近所の女性の口利きで金属細工職人の店へ丁稚奉公に。7年7ヶ月の年季奉公の間に金属加工の技術を身に付け、ベルトに穴を開けずに使えるという「徳尾錠」というバックルを考案し、33グロス(4752個)もの受注をしたことをきっかけに独立されている。これが19歳の時だ。


その後、シャープペンシルを開発されたのが22歳の時。発明の才に恵まれておられたのか、26歳の時に建てた120坪の工場にはコンベアシステムを導入し、生産効率を一気に上げておられる。この時100名だった従業員は4年後には200名に倍増している。


そして、30歳のとき、順風満帆に思えた人生に思いもよらぬ不幸が襲う。「関東大震災」だ。


(続く)