【嘆きの壁】
エルサレム旧市の西側の城壁の一部。紀元70年、ローマ軍に破壊されたエルサレム神殿唯一の遺構としてユダヤ人の聖地とされ、中世以来、ユダヤ人はこの壁に額を押し当て、聖なる都の滅亡と神殿の荒廃を嘆き、その回復と復興を祈ってきた。(大辞泉)
嘆きの壁は英語で "Western Wall" というらしい。その Western Wall をタイトルとする一文がインドの友人から送られてきた。てっきりジョークだと思って読み始めたのだが、どうしても笑えない。これはジョークではなく実話なのか、はたまた、思い切りシニカルなブラックユーモアなのか。
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CNNの女性記者が、嘆きの壁で長年に亘り毎日2回ずつ祈りを捧げ続けているという年老いたユダヤ教徒の噂を耳にした。早速、彼女は嘆きの壁を訪れ、そのユダヤ教徒の老人が45分間、嘆きの壁に向かって祈りを捧げるのを目撃する。やがて、祈り終えた老人が杖を使って歩き始めたとき、彼女は老人に近付き、インタビューを試みる。
「失礼します。CNNの記者でレベッカといいます。お名前を伺えますか?」
「モーリスです」
「嘆きの壁で祈るようになって、どれくらい経つんですか?」
「60年かな」
「60年も?驚きました。何を祈ってこられたんですか?」
「キリスト教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒の間で平和が保たれること」
「戦争や憎み合いが無くなること」
「子供たちが無事、信頼できる大人に育ち、隣人を愛せるようになること」
「政治家が真実を語り、彼らの利益より私たちの利益を優先するようになること」
そこまで聞いた女性記者が尋ねる。
「60年間、それを継続してこられ、今、どのように感じておられます?」
「うん・・・・まるで、壁に向かって話してきたような気分だ」
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「天は自ら助くるものを助く」という。
神様の方こそ、ずっと待ち続けておられるのかも。