TOEICを受験する日本人が年間227万人いるとか。
最近は入社の際の重要な参考や条件にもなっているらしい。
ところが・・・だ。TOEICの点数は高いのに、英語でビジネスメールが書けない社員や、英語圏の外国人と会話ができない社員が多くて困るという人事部の悩みがニュースで紹介されていた。詳しい状況は分からないが、そんなの当たり前でしょう、と私は言いたくなった。
35年前、丸紅に入社した私は英語が話せなかったし、書くのも苦手だった。そこで、正直に「英語は不得手です」と申告したら、当時の上司にこう言われた。
「バカモノ。英語の前に、仕事が全くできないことを自覚しろ。英語ができれば優秀な商社マンになれるというなら、英語の先生を採用すればそれで済むだろう」。
この言葉で気が楽になり、俄然,、仕事にも興味が湧いて勉強を始めた。確かに、当時の私は「英語が書けない、話せない」ではなく、「何を書いていいのか分からない、何を話していいのか分からない」状態だったのだ。
それから35年、多少、英語が書けるようになったし、話せるようにもなったが、今も失敗したと反省するのは英語上のミスではなく、話した内容や話す順番のミスだ。なぜなら、相手は私の英語力に関心があるのではなく、私の話す内容や、どこまで信用して良いかという私の人柄に興味があるのだから。
ビジネスにはいくつも選択肢があるから、磨かなくてはいけないのは、先ずビジネスセンスや人に好かれる人柄、それから度胸かなと思う。日本語で的確なことが言えず、日本人を魅了できない人に、英語で的確なことを言って外国人を魅了しろといっても無理があるように思うのだ。
