ユーラシア・グループが「2013年の世界10大リスク」を発表した。


ユーラシア・グループは政治学者イアン・ブレマー氏が設立した政治リスク専門のコンサルティング会社で、毎年、「世界の10大リスク」を発表している。


ボルネオ7番のブログ-イアン・ブレマー氏
(イアン・ブレマー氏)


さて、その内容だが・・・


1.新興市場

従来のようにBRICsを始めとする新興国をひとまとめに見て、今年も並外れた成長エンジンになると期待してはいけないと説く。ブラジル、メキシコなどは先進国化の途上にある第1グループ、中国、インドなどは新興のままで問題を包含する第2グループ、そしてロシア、パキスタンなどは後退中の第3グループ。


2.「中国」対「情報」

中国政府はこれまでネットの政府批判など効果的に隔離し、政府の政策決定などに影響が及ばぬようコントロールしてきたが、汚職スキャンダルや政府高官の違法行為が政府の政策に影響を及ぼし始めている。国家がコントロールできる情報の許容範囲を中国では超えつつあるということだ。


3.アラブの夏

アラブの春は遠く過ぎ去ったが、独裁者が復権するアラブの冬は到来せず、アラブの夏を迎えている。イラン、トルコ、サウジアラビアなどがアラブ地域での影響力を拡大しようと競い合い、シリアではシーア派やスンニ派の宗派間の紛争が激しくなる。地政学リスクは高まり続ける。


4.米国

「財政の崖」は回避できたが、民主、共和両党がより協力的な環境を醸成するとは思えず、米国政治の機能障害は米国経済の回復とオバマ大統領の立法議案の推進に対し重荷になる。


そして、次に「JIBs」という見出しが出てくる。これ、何やねん?


5.JIBs(日本、イスラエル、英国)

中国の台頭、中東の爆発、危機を乗り越えようともがく欧州に於ける構造的な負け組はJIBs(日本、イスラエル、英国)である。これらの国に共通するのは、①米国との特別な関係が以前のように重要性を持たなくなった、②周辺地域での地政学的な動きに建設的な役割を果たさず、見守っているだけである、③国内的な制約(政治、社会、歴史、その他要因)から世界秩序の変遷に伴う課題に対処できていない。



厳しい指摘だが、特に日本とイスラエルが置かれた環境には似通ったものがあるかも知れない。中国と対峙する日本、アラブ諸国と対峙するイスラエル、どちらもアメリカの後ろ盾があって国家の安全保障が成り立っているように思う。


こういう形で日本が出てくるとは思わなかったが、世界から見れば、日本も世界の火種の一つなのだろう。ありきたりな言い方だが、日本の国家も国民もオトナにならねばならぬと思う。