上野アメ横の鰻屋さん跡地にシュープラザが出店したと聞いた。シュープラザは、東京靴流通センターの全国展開で大きな市場シェアを握ったチヨダが新たに開発した都心型店舗だ。
その近くには、ライバルのABCマートがあった。
私が丸紅に入社し、靴の業界で働き始めたのは1978年だが、当時はメーカーや問屋の力が強く、又、小売業ではアメリカ屋靴店とかワシントン靴店という専門店チェーン、百貨店が元気だった。それから30年、アメリカ屋靴店は1999年に倒産、百貨店の一角を占めたそごうも2000年に倒産している。
その一方で、チヨダは東京靴流通センターという大型店の出店を1977年に始め、ABCマートの設立は1985年と少し遅れるが、今や2社とも1000億円を超える売上を誇る上場企業だ。これら以外でも、ギフトカタログのリンベルが1987年に、楽天が1997年に設立されている。
何とも目まぐるしい変化だが、倒産する会社がある一方で新たに生まれ成長する会社があるということは、先日の選挙同様、どれだけ人々に支持されるかで運命が決まるということだろう。靴の業界を例に取れば、円高による輸入靴の増加、ライフスタイルのカジュアル化、そして所得が伸び悩む中で消費者の支持を得た低価格化という大きなトレンドに乗った会社が勝ち組に回ったのだと思う。
ただ、靴の業界のみならず多くの市場が供給過多の状態だと聞く。そうなると、供給側の論理が通用するとは限らないし、どこに身を置いて誰を相手に商売するのかを明確に意識しないとモノは売れないように思う。安部政権はインフレ目標を設定し、実現すると言うが、自民党に票を入れた人たちも、イザ消費者に戻るとそうそう甘い顔は見せず、財布の紐も緩めないように思うのだが如何?

