本を読んでいたら、ピカソ夫人の言葉が紹介されていた。
「もしも夫が、自分が絵に描いているような女性と道で会ったら、きっと卒倒するでしょう」
これは、ピカソの「泣く女」という有名な作品なのだそうだが、確かに、こういう女性と街ですれ違ったら、あまりのショックに気を失ってもおかしくないだろう。
では、ピカソは何と言っているのか。
「アートは、我々に真実を悟らせてくれるウソである」
なるほど、そう聞いてからこの「泣く女」を改めて見ると、確かにウソではあるが、不思議なことに女性の耐え難い悲しみのようなものがひしひしと伝わってくるように思うのだ。ハンカチを噛み、食いちぎるかのように力いっぱいに引く姿・・・そうでもしないと耐えられない、深い悲しみなのだろう。
因みに、この「泣く女」だが、英語では "Weeping woman" と紹介されていた。この "weep" だが、「嘆く」「悼む」という意味のようで、泣いたり叫んだりする "cry"より深い悲しみを言い表すようだ。多分、この英語のタイトルも絵が伝えたかった真実に近いものなのだろう。
